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ウォーターフロントの傘を知っていますか? 全国シェア1位の秘密

 ウォーターフロントの傘をご存知でしょうか? カラフルでデザイン性に富んでいるから、持っているだけで、とてもおしゃれに見えます。しかも小さく折り畳める「ポケフラット」や「スーパーポケミニ」であれば、バッグに入れてもじゃまになりません。何よりうれしいのは、低価格。売れ筋の主力商品は、なんと500円しかしません。傘の全国シェアは17%に達し、第1位を快走中です。

著者の林さんは、傘メーカー、シューズコレクションの社長。寝ても覚めても傘のことばかりを考えて過ごしています。驚くべき情熱家です。傘に使えそうな新素材があると耳にすれば、たちまちそこへ急行してその目で確かめてきます。新技術があると聞けば、傘に応用できないか、即検討が始まります。その情熱からウォーターフロントの傘は生まれました。

高品質の商品をなるべく廉価で売る。それがシューズセレクションのポリシー。林さんの口癖は、「砂漠で100円の飲み物を、80円で売る」。ふつうなら、200円や300円、相手の困り具合を見て1万円とふっかけるかもしれません。それは愚の骨頂と考えるのが林さん。品質から見て割安感を出し、お客さんに喜ばれる商品づくりを目指します。

次々にアイデアも浮かびます。より便利な傘にするためには、どうしたらいいか。夏場に汗をふきふきやってくる銀行員を見て考案された、「銀行員の日傘」。シルバーコーティングで日射をはね返します。鹿児島に行ったときには、桜島の降灰対策用傘を思いつきました。肩まで傘地(カバー)がおおう「桜島ファイヤー」。いろいろなアイデアや試みが特許や商標登録を増やすことになりました。

究極は、ペンシル型の折り畳み傘です。実現すれば、いつ雨に降られようが、気にする必要もなくなります。ワンタッチで開き、ワンタッチで閉じる。小さくて軽ければ、いつでも携行できるという優れモノになります。大きな夢を抱いて、林さんは今日も傘のことを考えています。
 
 
 
 

書名:晴れの日に、傘を売る。 waterfront 支持率ナンバーワンの傘を生んだ「良品薄利」の経営
著者:林 秀信
発売日:2014/3/20
定価:本体1500円(税別)

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