ハルキストが集うカフェとして有名な東京荻窪の「6次元」。ノーベル文学賞の発表時には、メディアの取材合戦が繰り広げられています。じつはこのカフェ、ハルキストばかりではなく、さまざまなイベントを実施していることもあって、じつに多彩な面々が集う場所でもあります。
谷川俊太郎さんの詩の朗読会、アートのフリーマーケット、ブータン映画祭、美術史ガイドによる運慶ナイト、田口ランディ×松田浩の古事記ナイト、グレート・ジャーニーの関野吉晴を呼んでの風の旅人ナイト、宇宙塾~星を捕まえる旅~、山伏ナイト、屋久島ナイト、書道ナイト……、こんなイベントが夜ごと行われ、盛況のうちに第2回、第3回とイベントは続いています。
こうして、つぎつぎに生まれる人のネットワーク、情報のネットワーク。ついには都市のたまり場となり、多様な人が集まることによって、化学反応が起き、新たな文化が生まれています。店主であり、著者であるナカムラさんは、6次元を情報ビオトープと呼び、小さいながらも生態系を築いているとしています。またゆくゆくは、デジタルハラッパなる小さな小さなテレビ局にもしたいと夢は広がります。
結局「6次元」ってどんなところなんでしょう? ブックカフェであり、ギャラリーでもあるけれど、それだけでは言いつくせない。あなたも興味をもったのが運のつきです。知れば知るほど、ハマります。もう抜け出せなくなるほど楽しく、魅力的なところです!
書名:人が集まる「つなぎ場」のつくり方 都市型茶室「6次元」の発想とは
著者:ナカムラクニオ
発売日:2013/10/25
定価:1,470円(税込)