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日本人の睡眠時間は短かった!?

 各国の睡眠時間を統計にとると、日本人は睡眠時間が短いことがわかる。さすがは日本人、勤勉の象徴だからねと思うのはじつは間違い。

あくまでアンケート結果による統計なので、実態はちょっと違う。1日を15分ごとに分解して、何をしていたかのアンケートをとってみると、たちまち皆優等生になろうと、居眠りの時間は申告しない。いっぽうでフランス人の睡眠時間は長い。SEXの時間を睡眠の時間に入れて長くなっているのではと著者は類推する。恋愛大国フランスたるゆえんか。

著者は、ウィーン大学日本学研究所にて睡眠に関する研究で博士号をとっている。筋金入りの睡眠研究者だ。往々にして日本に来た外国人は、電車の中で居眠りする日本人を見て、その無防備さに驚かされるのだが、著者は居眠りという一現象だけではなく、それをも含めた「日本人の睡眠」について大いに関心をもち、調べに調べた。

そもそも睡眠のとり方のパターンは3つあって、単相睡眠、二相睡眠、多相睡眠に分かれる。それぞれ文化圏を形成していて、その文化圏ごとの生活習慣と密接につながっている。単相睡眠は、名前のとおり1日1回だけ連続した睡眠をとる。いわゆる西洋型の睡眠のとり方で、明治以降日本にも導入された。名目上は。二相睡眠は、昼寝をする睡眠のとり方。スペインのシエスタが有名だが、最近はEUの他の加盟国からビジネス上問題ありとして、制度上はほとんど廃止されているようだ。最後に多相睡眠は、いわゆる仮眠をとる睡眠のとり方。日本人ばかりが取り沙汰されているが、世界中のあちこちでこの睡眠のとり方はある。

以上のような睡眠に関わる文化的諸相、ちょっとしたトリビアネタから、さまざまな睡眠論争、たとえば、睡眠時間は短いほうがいいとか、悪いとか、本当のところまだよくわかっていない科学的な側面にまで触れながら、睡眠にまつわるあれこれを学者の目で書いている。読んで損はないヨーロッパのベストセラー本です。
 
 
 
 

書名:世界が認めたニッポンの居眠り 通勤電車のウトウトにも意味があった!
著者:ブリギッテ・シテーガ
訳者:畔上 司
発売日:2013/6/14
定価:1,785円(税込)

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