梅雨入りして、じめじめとした季節がスタートしました!
こんな時期、絵本を通して思いきり子どもたちと笑える、とっておきの物語をご紹介します。
のどかな原っぱを、可愛らしい花と、大きな籠を手に歩く、子ぎつねのこんた。
笑みがこぼれ、なんの不安も抱えていない様子です。
はてさて、これからこんたは、どこへゆくのでしょうか・・・?
次々に起こる、不思議な体験が、まさか自分に襲いかかることを知らずに・・・
あるときこんたは、お母さんに、「やまのむこうのおとうふやさんに、おつかいにいってきてちょうだい」と頼まれました。今晩の夕食のおいなりさんに使うため、「おあげ」を買ってきてほしいと、いうのです。
手には数個のどんぐり。(お金)
籠を持って、さあ、出発です!買ってくるものは、「おあげ」
忘れないように、「おあげ おあげ おあげ おあげ・・・」そう口ずさみながら、歩き始めました。
しばらくいくと、【はなのみち】と【もりのみち】の二つに分かれていました。
いつもは【はなのみち】をお母さんと通りますが、この日はなぜか、けっして入ってはいけないと言われていた、【もりのみち】に入ってしまったのでした。
いけない・・・!入ってはいけないのよ!! ・・・と言われると、 通ってみたくなるのはなぜでしょう。
入ると、寒く、そして暗く、木もなんだかうすら笑っているかのような・・・ちょっと不気味な雰囲気です。
そこに突然現れたのは・・・
てんぐだぞうーーーー!
目の前には、大きなてんぐ。
いかめしい顔をして、こんたをめがけて舞い降りてきます。「ひえぇ!」
こんたは一目散に逃げ、どうにかてんぐをまいたものの、もう気がどうてんして、仕方がありません。
「てんぐ てんぐ てんぐ てんぐ・・・」
あらら?
口ずさんでいる言葉が、なんだか変わってきてしまいましたよ?(何を買いに行くのでしたっけ?)
次に目の前にあらわれたのは・・・
「こわいようー!」
次々に現れ襲いかかる、得体の知れないものたちの姿は、迫力満点、怖さも満点です。
ページを開くたびに、どよめき(ときには悲鳴)が起こり、こんたの素直な反応に、笑いが巻き起こります。
この続きは、こんたと一緒に、どきどきしながらお進みください。
読み聞かせにピッタリのこの作品は、どこで読んでもこどもたちに大人気。
続編には、「こんた、バスでおつかい」もあります。(こんたがちょっぴり成長しています!)
【局アナnet】
茂木亜希子(絵本ナビゲーター)
書名:こんたのおつかい 文:田中友佳子発売:2004年価格:1470円