古写真は、150年前を生きた幕末の人々をリアルに蘇らしてくれる。
本書では、全国各地の最後の大名たちと、その婦人やお姫様たちが、激動の時代をどのように生き抜いたのかを、古写真とテキストで伝えている。
北は青森県の弘前藩から南は鹿児島県の薩摩藩まで、各地の大名家がどのような幕末を迎えたのかが生々しくわかり、興味深い。
維新後、鹿鳴館や欧州の社交界で華やかな生活を送った姫君もいれば、「朝敵」として新政府に領地を召し上げられ、極寒の北海道の開拓に臨んだ姫君もいて、一口に大名家といってもその生き様はさまざまだ。
詳細な解説とともに、鮮明な古写真によって、在りし日の藩主一家の生活をしのぶことができる。
【収録されているエピソードの例】
・将軍慶喜と義理の祖母とのせつない恋
・籠城女性たちの心の支えとなった会津の姫君
・銃弾に身をさらした宮家の姫君
・蝦夷地開拓に挑んだ仙台藩最後のお姫様
・前代未聞の脱藩大名と結ばれた平民出身の娘
・鹿鳴館の名花と呼ばれた岩倉具視の美貌の娘
著者 :新人物往来社 編 定価:1,680 円(税込) ページ数:176 初版発行:2012-06 ISBN:978-440404214-9