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東京五輪の「顔」で注目 現代アートチーム・目[mé]に『美術手帖』が迫る

美術手帖2024年1月号

 2023年12月7日に発売された『美術手帖』2024年1月号(美術出版社)の特集は「目[mé] 「ただの世界」をつくる」。今秋、「さいたま国際芸術祭2023」のディレクターを務めて話題を呼んだ現代アートチーム・目[mé]の現在に迫っている。

 目[mé]は、アーティストの荒神明香さん、ディレクターの南川憲二さん、インストーラーの増井宏文さんの3人を中心メンバーとして2012年に結成。2019年、千葉市美術館で開催された「非常にはっきりとわからない」で、2つのフロアにまったく同じ光景をつくり、大きな注目を集めた。コロナ禍の2021年には、東京オリンピック・パラリンピックの開かれる東京で、実在するひとりの顔を空に浮かべる《まさゆめ》を実現。多くの人が目撃し、メディアでも大きく取り上げられた。

 特集は、そんな目[mé]がいま何を考えていて、どんなステージに向かおうとしているのかを、「さいたま国際芸術祭2023」をきっかけにして探っていくもの。美学者・伊藤亜紗さんとの対談や「SCAPER」の秘密に迫る座談会、論考のほか、チームクリエイションを重視する目[mé]の制作面について、これまで機会の少なかったチームのメンバーへの取材も実施。また、目[mé]の結成までを描いた「伝記マンガ」も見どころのひとつとなっている。

 ほか、東京オペラシティ アートギャラリーで個展を開催中の沖縄の写真家・石川真生さんのロングインタビュー、障害のある当事者たちが作品を見て、批評するための環境づくりについて考える木下知威(ともたけ)さんの論考を掲載。盛りだくさんの1冊だ。

【目次】
目[mé]「ただの世界」をつくる
「さいたま国際芸術祭2023」レビュー 驚嘆と目撃
エマニュエル・モンガソン=文 田村かのこ=翻訳
歩く・見つける・話し合う─
白鳥建二と巡る「さいたま国際芸術祭2023」ツアー 白坂由里=取材・文 西田香織=撮影
近藤良平×田口陽子×奥野武範+目[mé]「SCAPER」はどこにいる? 近江ひかり=構成 西田香織=撮影
対談 伊藤亜紗×目[mé] 疑心暗鬼と、予感に満ちる世界 編集部+杉原環樹=聞き手 今野綾花=構成 吉次史成=撮影
哲学装置「わたしたち」 山森裕毅=文
目[mé]はどちらを向いているのか 長島確=文
伝記マンガ:目[mé]の誕生 奥野武範=原作 秋野ひろ=漫画
「クリエイティビティの分配」とは何か? 永峰美佳=取材・文 越山隆=イラストレーション
目[mé]流「チームビルディング」南川憲二
増井宏文インタビュー 活動をともにするクリエイターたち
目[mé]の作品世界
目[mé]とは? 畑井恵/宇多丸(RHYMESTER)/小野桃子
目[mé]インタビュー 編集部+杉原環樹=聞き手 今野綾花=構成 岩澤高雄=撮影
量子論的不思議の国で 芹沢高志=文

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ARTIST IN FOCUS 鈴木ヒラク 岡村恵子=取材・文/キュンチョメ 野中祐美子=取材・文/小田原のどか 山本浩貴=取材・文
WORLD REPORT New York/London/Berlin/São Paulo/Kuala Lumpur
ARTIST INTERVIEW 石川真生 村上由鶴=聞き手
PAPERS スペクトルの方法:ろう者と芸術の敷衍性
木下知威=文
REVIEWS 「優美で、優雅で、美しい、粗っぽさ マドハット・カケイ展」椹木野衣=文/「生誕120年 安井仲治」展 清水穣=文


※画像提供:美術出版社

  • 書名 美術手帖2024年1月号
  • 出版社名美術出版社
  • 出版年月日2023年12月 7日
  • 定価1980円(税込)
  • 判型・ページ数272ページ

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