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「蛙化現象」なぜ起きる? 心理カウンセラーが指摘する「生きづらさ」の理由

悪いのは、あなたじゃない

 片想いしていた相手が振り向いてくれて両想いになった途端、相手を拒絶するようになってしまう、「蛙化現象」という言葉が話題だ。意思とは関係なく心変わりしてしまうこの現象、もし自分の身に起こったらどうすればいい?

 予約数ヶ月待ちの心理カウンセラーPoche(ポッシュ)さんによる、自分を責めがちな人の悩みにアドバイスする一冊『悪いのは、あなたじゃない』(ダイヤモンド社)が、2023年9月13日に発売された。

『悪いのは、あなたじゃない』Poche 著(ダイヤモンド社)
『悪いのは、あなたじゃない』Poche 著(ダイヤモンド社)


 本書で対処法を紹介しているのは、たとえば以下のような悩みだ。

・人と話していると「喜ばせなきゃ」「楽しませなきゃ」「いいことを言わなきゃ」と思ってしまう
・怒りなどの感情は分かるが、楽しい! 嬉しい! といった感情がよく分からない
・貯金しなきゃと思っているのに、買い物がやめられない
・直接言われてもいないのに、「どうせこう思っているんだろうな」とネガティブに考えてしまう
・過去に言われた心ない言葉が頭の中でリフレインする

「こんな考え方をしてしまう自分が悪いんだ」と思っている人もいるかもしれないが、Pocheさんいわく、このような生きづらさにはそれぞれ「自分のせいじゃない」理由があるという。

 本書によると、蛙化現象が起こる原因の一つが自己肯定感の低さ。「自分には価値がない」と思うがあまり、自分に好意を示してくれる人にも「こんな価値のない私を好きになるなんて、あの人はおかしい」と否定的な思いを抱いてしまうのだ。急な感情の変化に戸惑うかもしれないが、Pocheさんは、まずは自分を責めずに「今はこういう状態なんだ」と受け止めてほしいとアドバイスしている。

 また、同じくインターネット上で話題の「人間関係リセット症候群」も解説している。これといった理由がなく、焦りや不安から急に人間関係を断ってしまう人は、「ひどいことをしてしまった」とあとから後悔しがち。リセットするのは悪いことではなく、「自分の心を守るため」であることを受け入れるとよいという。

 悩みを抱えていた人が、自分を責めなくてもよくなり、肩の力がラクになりそうな一冊。

■目次
CHAPTER1 「親の影響」から逃げていい
CHAPTER2 今から「自分軸」で生きる
CHAPTER3 「嫌な過去」の呪いは解ける
CHAPTER4 今より少し心が軽くなる

■Pocheさんプロフィール
ポッシュ/精神科クリニックに併設のカウンセリングルームで10年以上、心理カウンセラーとして勤務した後、独立。現在は人間関係、親子関係、機能不全家族専門のカウンセラーとしてメールでのカウンセリングを中心に活動。2021年より悩みを抱える人たちに「気づき」を得てもらうことを目的としたTwitterでの発信を開始。メールでのカウンセリング、対面カウンセリングともにいつも予約がいっぱいで、現在も数か月待ちの超人気カウンセラー。著書に『あなたはもう、自分のために生きていい』(ダイヤモンド社)などがある。


※画像提供:ダイヤモンド社


    
  • 書名 悪いのは、あなたじゃない
  • 監修・編集・著者名Poche 著
  • 出版社名ダイヤモンド社
  • 出版年月日2023年9月13日
  • 定価1,540円(税込)
  • 判型・ページ数四六判・224ページ
  • ISBN9784478118740

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