お笑いコンビ「ナイツ」の塙(はなわ)宣之さんが同居している義父・静夫さんは、一風変わっている。「笑い声は『ギギギギ』」「布団の上で飯を食う」「注射と聞くと部屋に籠城」......ツッコミどころ満載の静夫さんのエピソードは、ナイツ出演のラジオ番組などで取り上げられ、ファンなら名前を聞くだけで笑いが起こるほど親しまれているという。
そんな静夫さんとの日常をつづったエッセイ『静夫さんと僕』(徳間書店)が、2023年5月31日に発売される。
〈静夫さんはこんな人〉
1945(昭和20)年生まれ、奄美出身の77歳。
長年、東京で自動車教習所の指導教官や、タクシー運転手をしていた。けれど、数年前に脳梗塞になり、足腰を悪くして糖尿病も患い、今はゆっくり隠居暮らし中。
・塙さんのことを「のぶたん」と呼ぶ
・四季を通じて、家では下着姿。定番は、股引にランニング
・大自然が大好きで、野生の草を摘んで家に持ち込み、飾る。そして、よく枯らす
・塙さんの愛車のミニクーパーに容赦なく水をぶっかける
・娘3人に、一方的に憧れていたきれいな人たちの名前を付けてしまう
・サッポロ一番の醬油味の袋麺が主食
・尋常じゃないほどのマヨラー など
変わり者だけど、チャーミングで憎めない静夫さん。何かと気を遣いがちな義理の家族との同居も、こんな毎日だったら面白そう! いや、大変そう? そんな想像がふくらむ。
静夫さんは自由奔放だけれど、「困っている人は、面倒を見る! がモットー」「家族に対する深い愛情はずっと揺るがない」という、ほろりとくる一面も。クスッと笑えてほっこりして、家族を大切にしたくなること間違いなしだ。
世の父親の大半は、身内や周りに迷惑をかけているかもしれません。でも、なんだかんだ結局、愛されているはずです。そんな父親に呆れつつ、苦笑いしている多くの息子、娘さんたちに共感してもらい、多少なりともハートウォーミングな気持ちになっていただけたら嬉しいです。
静夫さんを通して「うちの親父も大変だったな」と、それぞれに思い出し、ひと笑いしてもらえたら何よりです。
(「はじめに」より)
【目次より】
はじめに
第1章 静夫さんと僕
静夫さんはゲラ中のゲラ
ジャングル風呂
老体の痛みを叫びで散らす ほか
第2章 静夫さんと過去
若気の至りでつけた名前
運命の出会いは病院で
我が家の縁の下の力持ち ほか
第3章 静夫さんと暮らし
勝手に閉まるシャッター
永遠に語れる宇宙・生命の話
偏食家の食卓 ほか
おわりに
■塙宣之さんプロフィール
はなわ・のぶゆき/芸人。1978年、千葉県生まれ。漫才協会副会長。2000年にお笑いコンビ「ナイツ」を土屋伸之と結成。2008年以降3年連続でM-1グランプリ決勝進出。THE MANZAI 2011準優勝、平成25年度文化庁芸術祭大衆芸能部門優秀賞、平成28年度芸術選奨大衆芸能部門文部科学大臣新人賞、第39回浅草芸能大賞など受賞多数。
著書に『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社新書)『極私的プロ野球偏愛論 野球と漫才のしあわせな関係』(ベースボール・マガジン社)『ぼやいて、聞いて。』(左右社)など。
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