コンセントのカバーを開けると、中にはエアコンや冷蔵庫、デスクに椅子、ハードディスクまで、小さな小さなものたちが、精巧に再現されている。まさに「こびとの世界」だ。
ミニチュアアーティストとして、スターバックスや『かいけつゾロリ』駅貼り広告、アニメ『アニメ・クレヨンしんちゃん』オープニングのミニチュア作品の提供など、多方面で活躍するMozuさん。このたび作品集『Mozuミニチュア作品集 こびとの世界』(玄光社)が発売された。
ミニチュアアーティスト、コマ撮りアニメーター、トリックラクガキ作家としてTwitter(21万フォロワー)やInstagram(22万フォロワー)、Youtube(チャンネル登録者数39万人)と多くの人を魅了するMozuさん。今回の『こびとの世界』シリーズは、Mozuさんが少年時代に「自分の部屋にこびとが住んでいたら」という妄想を再現した作品だ。どの作品も凄まじい作り込みで、「本当にミニチュア??」と目を疑う。
Twitterで68万いいねを記録した『こびとの秘密基地』、『こびとの床の間』、『こびとの旅館』、『こびとの非常階段』、『こびとのトイレ』、『こびとの電話ボックス』、そしてYouTubeで2100万回再生という記録を残した『こびとのベランダ』など、過去に発表した作品からSNSに未発表の新作までが掲載されている。
精密に作られた床の間の壺、旅館の椅子、ベランダの室外機など各パーツのメイキングや制作裏話なども掲載されている。そのほか、各作品を制作する前のイメージを起こした設計図、そして制作が行われているMozuスタジオを探訪し、作業机や道具なども公開。世界観の裏側にグッと近づくことができる。
Mozuさんのスタジオ写真まで、ミニチュアに見えてくる。ここでしか見られない未公開作品も掲載されているので、すでにファンの方も新鮮な気持ちで楽しめる。想像力をかきたててくれる一冊。
■Mozuさんプロフィール
水越清貴(みずこしきよたか)。1998年7月生まれ。東京都立総合芸術高等学校卒業。コマ撮りアニメ、ミニチュア、トリックアートという3つの分野で活動するマルチアーティスト。2015年、高校1年の時に作ったジオラマ作品『自分の部屋』がTwitter で拡散。同年、コマ撮りアニメーション『故障中』がアジア最大級の短編映画祭『Digicon6』で最優秀賞ゴールドを受賞。2017年、ウェス・アンダーソン監督の映画『犬ケ島』の制作に参加。2018年、NETFLIX『リラックマとカオルさん』の制作に参加し、ミニチュア背景を担当。著書に『MOZU 超絶精密ジオラマワーク』、『MOZU超絶細密トリックラクガキアート集』(玄光社)がある。
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