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幼児の絵をラッピングして事故減、運送会社「心の経営」の書

 あおり運転防止を減らす取り組みで話題になっているのが、関西に本社を構える運送会社、宮田運輸だ。同社では数年前からトラックの後ろにドライバーの子どもが描いたイラストやメッセージをラッピングする「こどもミュージアムプロジェクト」という取り組みを始めた。すると事故率は約4割も減り、あおり運転されることも減ったという。

 また、ドライバーの急発進や急停車が減ったことで燃費も向上する副産物もあった。この取り組みは現在、150を超える事業者に広がり、中国の企業にも採用されている。

 こうした、数々の革新的な取り組みを推進しているのが、宮田運輸4代目社長の宮田博文氏。 社長就任後、わずか5年で利益を15倍にした、その経営理念はシンプルに「人を信じること」にある。宮田さんの著書 『社長の仕事は社員を信じ切ること。 それだけ。 』が、かんき出版から11月7日に発売される。

 しかし、 この「人を信じる経営」が生まれる以前、4代目社長である宮田氏は「結果を出せ」と社員にプレッシャーをかけ、目標で縛る経営を行っていたという。そんな宮田社長の心に大きな変化をもたらしたのは、一つの交通事故だった。

 2013年8月に、宮田運輸のトラックによる死亡事故が発生。亡くなった男性には、小学校4年生の娘がいた。 宮田氏は、これに大きなショックを受けた。なぜなら、事故が起きた原因は、幹部や社員たちに数字を達成させるための多大なプレッシャーをかけていた経営者である自分自身にあると思ったからだ。 そこから、宮田運輸は変わった。

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写真は『社長の仕事は社員を信じ切ること。 それだけ。 』(かんき出版)

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