スポーツに全力で打ち込み、勝利やタイムを縮めることを目指して全力を注いでいるアスリート。彼らは競技の練習や試合を通じてスポーツ以外の道に進んでも役立つ多くの能力を得てきているのだが、競技に真剣に打ち込んでいる人ほど、現役を終えて社会に出た自分をイメージできず「何ができるのかわからない」となりやすい。
こうしたアスリート人材への社会の目はどうだろう。
「体力がある」「困難を乗り越えて目標をやり遂げるまで努力を続けられる根気がある」などプラスの見方もあれば、体育会特有のしごきや厳しい上下関係への忌避感から「パワハラ気質があるのではないか」「体力・根性だけの人間」といったイメージを持っている人もいる。
こうしたさまざまな見方があるなかで「アスリート人材には特別なポテンシャルがある」とするのが『アスリート人材 飛び抜けた突破力と問題解決力で100%やり遂げる!』(松本隆宏著、マネジメント社刊)だ。
アスリートは競技を極めようとする中で様々な能力を身につける。効果的にトレーニングをするには計画性が必要だし、自分やライバルの現状を分析する力も磨かれる。これらは企業で働く上でも大いに必要とされる能力だ。
問題は競技生活で身につけたこうした能力を、アスリート本人があまり自覚していないことだ。「スポーツしかやってこなかった人間」と自分で自分にレッテルを貼り、職場での自己紹介では「体力だけが取り柄です」と自己紹介してしまう。本当はもっと様々な能力を身につけているのに、である。
では、アスリート人材には具体的にどのような強みがあるのだろうか。本書では
・目標達成に向かうセルフコントロール術...大会という「本番」から逆算し、どのような準備をするのかを考える習慣がついている。
・常に勝利に向かう戦略的思考...競争に慣れていて、勝つために何が必要なのかを考えることができる。
・「必ずやり遂げる」という強い意志...うまくいかない時でも挑戦し続ける姿勢を持っている。
・挫折を知っている...挫折を乗り越えた経験を重ねているため、打たれ強い。
・現状に満足しない...成功したところで満足せず、更なる高みを目指すメンタリティがある。
など、仕事のパフォーマンスに直接影響するアスリート人材のストロングポイントをあげている。アスリートとして優秀な人ほど、これらの能力が高いと言える。
◇
「スポーツしかやってこなかったこと」は、恥じることではない。アスリート人材には競技生活を通じて、これから何をするのであっても土台となる能力がしっかり身についている。
本書はアスリートがビジネス人材としての自分の強みを把握する手助けとなる一冊。自分の特徴を最大限活かし、自信を持って社会で活躍するために、役立ってくれるはずだ。
(新刊JP編集部)
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