「どれだけお金を稼げるかは、その人の考え方と行動によって決まる」とよく言われます。
確かに年収300万円の人と年収1000万円の人では、考え方も行動もちがうはず。同じように、年収1000万円と年収1億円の人の間にも、やはり大きな違いがあるようです。
『年収300万円はお金を減らす人 年収1000万円はお金を増やす人 年収1億円はお金と時間が増える人』(サンライズパブリッシング刊)は、この3者を比較する一冊。著者の金川顕教さんは年収数百万円のサラリーマンから起業して億万長者になりあがっただけに、どの層の行動も熟知しているようです。
自分の年収の低さ、あるいは忙しさと年収が見合っていないことに悩む人は参考にしてみてください。
## ■気になることがあっても調べない300万、気になったら調べる1000万、1億円は…
人の性質のうち、特に収入に直結するとされるが「行動力」です。たとえば気になることや興味を持ったことがあった時、あなたはどうしていますか?
こんな時、「あとで調べよう」とその場では放っておいて、結局調べないまま忘れてしまうのが定収入の人。年収300万円の人の考え方です。これに対して、気になったことはあとできちんと調べるのが年収1000万円の人。
調べるか調べないかでいえば、1000万円の人は調べているので、こちらの方が行動的です。しかし、両者とも、調べるのを後回しにしている点では同じ。1000万円の人と1億円の人はこの点が大きく違います。
本当のお金持ちになる人は、気になることがあったら、その場で調べ、自分なりの解決策を見つけてしまいます。行動力だけでなく、行動の早さがあるのです。
## ■もはや異次元 1億稼ぐ人の集中力
集中すべき時に集中できない人がいい仕事をできるはずもなく、いい仕事をできなければ収入はあがりません。その意味で、集中力散漫なのは、300万円の人の特徴といえます。
一方、1000万円稼ぐ人は集中力のオンオフができる人。やるべき時は全力で集中できますし、だからこそ集中しているところに邪魔が入るのを嫌います。
これとは別の次元にいるのが1億円の人。このレベルになると、大方の仕事は他の人に任せてしまいます。必然的に、集中するなといっても集中してしまうような、本当に重要でやりたい仕事だけが残りますから、彼らは常に集中していることになります。そこに「オンオフ」の区別はありません。
## ■年収300万円の人は「過去の人間関係」から抜け出せない
行動力や集中力と同じくらい収入に大きな影響を持つのが「人脈」や「人間関係」です。
人間関係は生きていれば自然にできるものですから、「広げること」だけでなく「整理すること」も必要。この整理ができるかどうかが年収を分けます。
たとえば、小中学校が同じだった幼馴染からの飲み会の誘いが断れず、毎回参加してしまう人は、人間関係の整理ができていません。昔の友達との付き合いを保つのがいけないわけではいけませんが、断れないのは大問題。「過去の人間」関係に縛られてしまっています。
上のような300万円の人の性質に対して、1000万円の人は「現在の人間関係」に縛られがちです。会社員として年収1000万円稼げる人は、職場では高い評価を得て、周囲の人も敬意を持って接してくれます。居心地のいい人間関係ですが、発展はありません。
年収1億円の人の人間関係は、もっとダイナミックです。人間関係を固定化したものだと思っていないため、その時々の状況に応じて付き合う人を切り替えますし、状況を替えようと思ったら人間関係を切っていくこともできます。
人間関係を切るというと、冷たい人間のように聞こえますが、彼らの目線は常に「未来」を向いている以上、既存の人間関係に執着するのは無駄なのです。
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年収300万円の人と年収1000万円の人とでは、確かに行動原理が異なりますが、両者ともサラリーマン的である点は共通しています。いってみれば、1000万はサラリーマンとして稼げる上限。もっと上に行きたい人は、さらに意識を変える必要があります。
『年収300万円はお金を減らす人 年収1000万円はお金を増やす人 年収1億円はお金と時間が増える人』では、300万円、1000万円、1億円の3つの階層の考え方と行動の違いがまだまだ紹介されていますので、目指す年収に合わせて参考にしてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
『年収300万円はお金を減らす人 年収1000万円はお金を増やす人 年収1億円はお金と時間が増える人』(サンライズパブリッシング刊)