なけなしの8万円を原資に、一度失敗したFXに再挑戦した結果、億を超える額を稼ぐトレーダーにまでなった「魚屋」氏。もともとは実家のスーパーの魚屋で働いていたことがこのハンドルネームの由来だ。
そんな、魚屋氏が投資歴11年で培った独自のトレード手法が「くるくるワイド」という。彼のブログで公開されて以来、高い評価を得ているものの「勝てるけれど難しい」「概念を理解できない」という声も上がっていた。
『年率200%稼げる常勝の法則 FXくるくるワイド投資術』(日本実業出版社刊)はそんな「くるくるワイド」を、図解を交えて丁寧に解説した一冊であり、FXで利益を出すために必要な考え方が詰まっている。では、なぜ魚屋氏はトレーダーとして成功を収めているのか? 本書からメンタル面を抜き出してご紹介しよう。
■儲けることしか考えていない人はうまくいかない
魚屋氏は「くるくるワイド」の運用がうまくいかない人の例として、損失側への対策をしないということをまず挙げている。
例えば、「1万円勝つ or 1万円負ける」という発想ができる人は多いだろう。しかし「1万円勝つ or 100万円負ける」という考え方ができる人はそういない。「くるくるワイド」では資金が減っていく方向が明確に分かる。だからこそ、損失側への対策を怠ってはいけない。
■不利な場面を想像することが安定した利益を生み出せるコツになる
魚屋氏は安定して利益を出す上で2つの点を意識しているという。
1つ目は不利な方向。ゴールに設定している決済の条件(=出口)と逆向きに動いたときは、短期的に利益を出していく手を打つようにしているのだそうだ。いつでも不利になったときを考えることが非常に重要になってくる。
2つ目はレートごとにどうなるかを常にシミュレーションすること。こうした準備をして整えておくことで、もし不利になったときにもパニックにならずにトレードを続けることができるのだ。
■焦りはデータを取ることで防げる
魚屋氏は、データを取っておくことをすすめている。特に取っておくべきなのが、一定期間内での利益の推移だ。「元本からどうなったのか?」「先週比でどうなったのか?」、これだけでも意識しておけば、もし大恐慌が到来しても、運用している資金が元本以上であれば恐れることはなくなる。損失を取り返そうと躍起になって傷口を広げる前に、全決済してもっと有利な位置で仕切り直すなどの判断ができるからだ。
自分がどんな足跡を辿ってきたかを見直すことは、自分が本当に儲けているのかを把握するために必要なことだろう。
ここではメンタル面について紹介してきたが、「くるくるワイド」とは一体どんなトレード法なのか? それはぜひ本書を開いてほしいが、冒頭に書いたように中級~上級者向けであるため、初心者にとっては少し難しい内容かもしれない。最初は頭を悩ますかもしれないが、入念に読み込みつつ実践していってほしい。
(新刊JP編集部)
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