長時間の労働、出ない成果、そして安い給料。
充実感もやりがいもなく、「負け組」という敗北感ばかりが募り、転職サイトを見れば待遇も労働条件も格段にいい(ように見える)企業の求人が踊っている。
これでは「この仕事辞めたい!」「転職したい」となるのも無理はありません。
でも、ちょっと待ってください。
たとえ転職したとしても、あなた自身が変わらなければ新しい職場でもそのつらい状況は繰り返されます。これから人生を大逆転させるには、自分の根本を変える必要がある、そのことを教えてくれるのが『「逆境」が男を育てる:“番狂わせ”の人生大逆転術54』(潮凪洋介/著、学研マーケティング/刊)です。
■人生を変えるために「視点」を変えろ
著者の潮凪さんもまた、どん底の会社員時代から人生を巻き返し、作家として成功した経験を持っています。 だからこそ言える「人生を大逆転できる人」の条件は「視点を変えられる」ことなのだとか。
「仕事ができる人」とは、自分の志向性にマッチする「得意な仕事」と出会った人のことです。「これさえできれば幸せ」というものが見つかれば、努力することに苦痛はありません。どんどん上達して、やがては世の中に認められるでしょう。「人生の番狂わせ」はこうやって起こります。
目の前の気乗りしない仕事ばかりに目を向けていては、転職したとしても状況は同じでしょう。「自分の得意なこと」「没頭できること」を常に探す姿勢は持っておくべきです。
■「あと1年」と期限を決める
転職だけが人生を好転させる方法ではありませんが、「今の仕事で成長して、絶対いい成績を出す」という意気込みは、かならずしもいい方向には働かないということも知っておきましょう。
仕事ができるかできないかというのは、結局のところ相性によるところが大きいものです。持てる労力を全て注いでも結果が出ないなら、それはもう努力不足や能力不足ではなく、向き不向きの問題。
こんな時にやるべきことは、「あと1年だけ」と期限を決めて、現状維持しながら、もっと自分にあった仕事を探すことです。まちがっても自分を責めるようなことはやめましょう。あなたが悪いわけではないのですから。
■「肩書き」を追求するのをやめる
仕事に対して自信を失っている人ほど「肩書き」を気にします。
同い年の友達は順調に出世しているのに自分はいつまでも“ヒラ”のまま、と考えて卑屈になってしまうのです。
しかし、潮凪さんはこういいます。
「肩書きについて自分は気になっていても、周囲はそれほど気にしていない」
なぜなら交流会でも食事会でも、知りあう人は皆、あなたが「楽しい人かどうか」「気が合うかどうか」しか見ていません。そして、相手もあなたと同様に「自分はどう思われているか?」を気にすることで精一杯です。
実際のところ、あなたの肩書きを気にする人はあなた一人だけ。肩書きなんてその程度のものなのです。
それなら「これから自分は世の中に何を残すか?」を考えるほうが断然生産的ですし、新しい仕事や生き方を模索する基準になります。
今は「人生のどん底」でも、まだ浮き上がるチャンスはあります。
その方法は「転職」かもしれませんし「独立」かもしれません。今の仕事を続けながら今後を模索するという選択肢もあります。
ただ、どんな道を選ぶにしても、「自分にマッチする仕事」「自分が没頭できる何か」を探し続けることは不可欠。本書には、そのためのヒントが散りばめられていますので、人生を諦めたくない人、もう一度がんばってみたい人は参考にしてみてください。
(新刊JP編集部)
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