今、『朝イチ』『いっぷく』などのテレビ番組で紹介され、大ブームとなっている調味料を知っているだろうか。
その調味料の正体は「塩レモン」。現在、書店の料理本売り場には、「塩レモン」のレシピ本が並ぶコーナーができるほど。あの「塩麹」を超える調味料として人気を博している。レモンを塩漬けにするというシンプルなものだが、なぜ塩レモンにハマる人が続出しているのか? 塩レモンはどんな料理に使えるのだろうか?
主婦向け生活情報誌『ESSE』2014年9月号(扶桑社/刊)では、塩レモンのレシピ本を出版している料理研究家の高橋雅子さんのナビゲートのもと、この今話題の塩レモンについて、総力をあげて特集している。
■「塩レモン」ってそもそも何?
塩レモンは、モロッコなど北アフリカの地域の食卓には欠かせない調味料のひとつで、日本における「梅干し」のようなものだと高橋さん。
レモンを塩漬けにして熟成させることで、酸味と塩気がまろやかになるだけでなく、うま味と芳醇な香りが生まれるという。保存性は高く、ビタミンCやクエン酸が豊富、塩やしょうゆ代わりに調味料として使え、味がグンと変わることで好評価を得ているのだ。
■「塩レモン」の作り方は超カンタン! でも注意ポイントも
調理方法はレモンを切って塩をまぶすだけ。その手軽さも人気の理由の一つといえる。ただ、注意すべき最大のポイントが一つだけある。それは、レモンの塩の量。これを高橋さんは「黄金比率の塩分濃度」と呼んでいる。
天然塩を使ってレモン全体をこすり、流水でよく洗って水気をとってからレモンを切る(皮と果肉は別にしない)。そして、レモンをビンに入れて、塩で漬ける作業がはじまるのだが、ここで大事なのがレモンと塩の比率。レモン10グラムにつき、塩1グラム、つまりレモンの10%分の塩を加えることが、美味しい塩レモンをつくるための鍵となる。
また、漬けてから1週間は1日1回ラップの上からレモンを押し、上がってきた液を全体に行き渡らせることも忘れずに。塩が行き渡らないとカビが発生することもあるそうだ。
■「塩レモン」はどんな料理に合うの?
さて、この塩レモン、どんなタイミングでどんな料理に使えるのだろうか。
実は広い範囲で効果を発揮する“万能調味料”なので、「いろいろな場面で使ってみてほしい」という回答になる。
皮・果肉・果汁どこでも使用可能なのが特徴的で、例えば皮は刻んで薬味にすると料理にアクセントをつけられ、果汁(液)は料理の隠し味としても効果的だ。
『ESSE』2014年9月号では、鶏のから揚げやカジキのバターソテー、ポテトサラダ、中華風冷やし麺など、塩レモンでグッと美味しくなる10種類のレシピが紹介されているほか、タレやドレッシングとしての活用法も掲載されている。
胃腸が疲れやすい夏の季節でも、食欲が刺激されること間違いなし。レモンの黄色も料理にさわやかさを加える。
この特集を読んで、材料さえあればすぐに作れてしまうほど簡単な「塩レモン」。これからも厳しい残暑が続くことが予想されるが、夏を乗り切るための嬉しい味方になるかも!?
(新刊JP編集部)
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