ダイエットしているのになかなか痩せない、慢性的な肌荒れが治らない・・・。健康と美容のため、運動をしたり食事を抜いたりエステに行ったりと努力はしているのに結果が出ないあなた。
もしかしたら、その症状を解消するには「体と心の乱れ」を内側から根本的に治していく必要があるのかもしれません。
『40代からは漢方でやせる。若くなる』(久保田嘉郎/著、三笠書房/刊)は、漢方を通して体質の改善を目指すための一冊。現役の薬剤師である著者が、「イライラ」「だるさ」「肌荒れ」「水太り」「便秘」「睡眠不足」といった不調別に漢方を詳しく紹介しています、
春になり、だんだんと強くなる日差しに悩んでいる方も多いはず。今回は、春に女性を悩ませる肌のくすみやむくみの対策をご紹介します。
■日差しが強くなる前に…シミ・シワ・くすみの対策法
「紫外線対策はバッチリなのに、年々、シミやシワが・・・」「化粧品にはこだわっているのに、効果が実感できない」といった肌の悩みは加齢にともなって深刻になっていきます。
シミやシワの原因は、肌の奥深くで起きている老化が原因です。肌の新陳代謝が落ちているために、古い細胞がいつまでも残ってしまっているのです。漢方では、シミやシワは顔の表皮の下を流れる血が滞っているためと考えるので、肌の血行をよくし、新陳代謝を上げるようにします。これには、「桂枝茯苓丸加ヨク苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)」という漢方が知られています。(*1)
ほかに、紫外線対策もシワやシミを増やさないための工夫の一つです。これにはトマトのリコピンやニンジンのβカロテンといった抗酸化成分のある栄養素を食べることを、著者は勧めています。
■薄着の季節が来る前に…むくみの対策法
三寒四温の気候・昼夜の寒暖差による体の冷えや、運動不足による筋力低下などから来る春の「むくみ」に悩む女性は少なくありません。顔や足をはじめ、体がむくんでいると本来以上に太って見えたり老けた印象をあたえたりします。これからの薄着の季節に向け、むくみは早く解消したいですよね。
むくみの原因は、血液やリンパ液などの体液の循環が悪くなり、体内に余分な水分がたまるから。これの漢方としては、疲労や水分代謝の活性化に効果が期待できる「柴苓湯(さいれいとう)」が知られていますが、食生活のひと工夫でも対策が可能だと著者は言います。そのポイントはひじきやアボカド、バナナなどカリウムが豊富に含まれている食品を積極的に摂ること。
ほかに、靴のサイズが合わない、イライラやストレス、糖分や塩分の取りすぎもむくみの原因になるのでご注意を。
本書は、不調の原因から、漢方・生薬の説明、健康に役立つお得な漢方ネタまで載っているため、読書の時にも、実際に漢方を選ぶ時にも重宝する一冊となっています。
これから暑くなるにつれて、身体のケアも必要になってくるはず。そのときに参考にしてみてもいいかも知れません。
(新刊JP編集部)
(*1)「ヨク」はくさかんむりに「意」
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