そろそろ四月も終わりということで、新入社員の人は徐々に新しい生活に慣れてきた頃だと思いますが、皆が皆この新生活に満足しているかといえば、決してそんなことはないでしょう。
誰もが羨む大企業に入れる人などほんのひと握りであり、大多数は中小企業に入ります。そのひと握りに入れなかったことにプライドを傷つけられ、不満を抱えたまま「仕方なく」今の会社で働いている人もいるのではないでしょうか。
しかし、中小企業には中小企業の良さがあります。それに気づくことができれば、そこで働くことに誇りを持ち、自分なりの幸せを見つけることができるはず。
では、中小企業で働き、ビジネスマンとしての実力をつけていくためにどんなことが必要なのでしょうか?
■この会社で勤め上げる決意を持つ
希望の会社に行けなかったことを引きずりながら働いていると「あんな仕事も良かったなあ」「こんな会社にも行けたかもしれない」と後ろ向きなことを考えてしまいがちです。
しかし、『会社に入ったら三年間は「はい」と答えなさい』(東洋経済新報社/刊)の著者で、長年中小企業の人材育成に携わってきた園部貴弘さんは言います。
「あなたが入社を決めたこの会社こそが、あなたがこれからの幸せをつかむためのベストな会社だ。」
大事なのは「どの会社に入ったか」より「入った会社で何をするか」。
自分の就職活動を「失敗だった」と後悔したり、転職するまでの腰掛けのつもりで働くのではなく、入社することにした会社で働くことを通して幸せをつかもう、と気持ちを切り替えることで、仕事の習熟や意気込みはまったく違ったものになるはずです。
■仕事のやりがいはじわじわと
入社直後の新人を待っているのはコピー取りなどの雑用です。元々さして入りたくもなかった会社でこういった裏方作業ばかりやらされては、やりがいが感じられず腐ってしまうこともあるでしょう。
ただ、「やりがい」などというものは、一つのことをやり続けてないとわからないものです。雑用がつまらないからと言って途中でやめてしまっては、今の会社でしか味わえないやりがいを逃すことになります。
「自分にはこの会社しかないんだ」と腹を決めて、がむしゃらに目の前の仕事をやってみましょう。どんな仕事であれ、本当のやりがいはその姿勢の延長線上にあるのですから。
■最初の三年間はすべて「はい」と答えなさい
新人時代に求められるのは、とにかく「素直さ」です。
上司や先輩に言われたこと全てに「はい」と答えて、何もかもを吸収する姿勢がある人ほど成長は早く、周囲からもかわいがられるはず。
多少理不尽なことでも、自分のこれまでの知識と照らしてまちがっていると思えることでも、最初の三年間は「やってみろ」と言われたら素直にやってみましょう。その期間が終わる頃には、あなたには社会人の基礎がしっかりと身についているはずです。
大企業や有名企業に入れなかったからといって悲観することはありません。結局、これからの社会人生活がどうなるかというのは、本人の仕事への取り組み方一つなのです。
本書には、中小企業だからこそできる実力の伸ばし方、働き方が数多く取り上げられていますので、「不本意ながら中小で働いている」という人はもちろん、就職活動をしている学生の人も、参考にしてみると会社というものの捉え方が変わるはずです。
(新刊JP編集部)
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