近年、話題になっているノマドワーク。場所にも人にも縛られずに自由に仕事をする「新しい働き方」として注目を集めています。
しかし、それだけでは真の自由になれないと指摘するのが、コンサルタントの井口晃さんです。井口さんは著書『パワーノマド思考』(経済界/刊)で、ノマドではなく“パワーノマド”を目指すべきだと主張します。では、“パワーノマド”とは一体どのようなものなのでしょうか。そして、ノマドワーキングとの違いとは? 井口さんにお話をうかがいました。今回は後編をお送りします。
■アメリカで経験した価値観を変える出来事とは?
―井口さんが考える、パワーノマドを実践されている方を教えていただけますか?
「僕以外でいうと、川島和正さんや伊勢隆一郎さん、原田陽平さんもそうですね。ビジネス書著者でいえば本田直之さんもパワーノマドの実践者だと思います」
―パワーノマド思考を身につけている方々に共通している特徴はありますか?
「あります。まずは、チャレンジ精神が旺盛です。現状維持ではなく常に新しいことに挑戦していますね。2つ目は、とにかくすぐに実行してしまいます。考えるよりも動く、みたいな。ヴァージン・グループ社長のリチャード・ブランソンさんはご存知かと思いますが、彼はすごいですね。一度、彼の島に行って話したことがあるのですが、とにかく何でもやるという超行動派の方でした。そして、最後に人生を楽しんでいることです」
―非常にポジティブな人が多いという印象です。
「ああ、そうですね。多いです」
―井口さん自身はもともといじめられっ子だったと聞いています。そんな自分を変えたいと一念発起して単身アメリカに留学し、そこで価値観が一気に変わったそうですが、アメリカではどんな体験をしたのですか?
「やはり一番は人との出会いですね。アメリカに行ったときにさまざまなビジネスセミナーに参加したんです。そこで出会った人たちがものすごく濃くて(笑)、当時僕と同い年くらいの20代の若者がビジネスで億万長者になっていたり、とにかく日本だと絶対いないだろうというタイプの人たちがいて。そこで、価値観が壊れましたし、自分もこうなれるかもしれないと希望を持ちました」
―日本とアメリカの働き方もかなり違うと思いますが、井口さんから見てアメリカ人の働き方から日本人が学ぶべき点を教えていただけますか?
「日本人は、オフィスにいることが仕事じゃないということを理解すべきでしょうね。オフィスにどれだけ長くいるかを競い合っているようなところがありますけど、アメリカ人は結果を重視しているので、成果さえ出せれば帰ってしまいます。あとは責任を背負って決断をするのも、アメリカ人の方が断然早いと思います」
―では、『パワーノマド思考』をどのような方に読んでいただきたいですか?
「そうですね…。今の人生に迷っていたり、変えたいと思っていたりする人ですね。パワーノマドは刺激的だし、必ず成長できるので」
―最後にこのインタビューの読者の皆さまにメッセージをお願いします。
「パワーノマド思考は世界中の成功者たちが実践していますし、日本でもこれからスタンダードになっていくはずです。もし、今の生き方に苦しい部分、悩む部分があったら、一度立ち止まって、新しい生き方を考えてみて欲しいですね。今目の前にあるのが全てじゃありません。新しい自分に出会う、可能性を見つける、そのきっかけを本書からつかんでほしいと思います」
(了)
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