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メディアで語られない与沢翼の本当の顔(2)

 “ネオヒルズ族”の旗手として、ここのところメディアで顔を見ることが多い与沢翼さん。
 年収12億円、7000万円のロールスロイスをキャッシュで買うなど、今やお金持ちの代名詞とも呼べる与沢さんですが、そんな彼を「育てた」と語るのが、与沢さんの恋人で、今回『「お金持ちになる彼」を見つけて、育てました。』(サンマーク出版/刊)を出版した山田るり子さんです。
 本書で山田さんは、与沢さんをいかに変えて、成長させていったかをつづっていますが、与沢さんはどのように変わったのでしょうか。今回は両者と親交の深い、実業家の小玉歩さんをインタビュアーに、与沢さんの素顔を語っていただきました。その後編をお送りします。

■タクシー運転手にマジギレ
小玉「与沢さんを変えていくにあたって、まずどこを変えようと思ったんですか?」

山田「まず“いろんな世界があるよ”っていうことと、“いろんな人がいるよ”っていうのを知ってもらおうとしました。
たとえばスパなんかも、最初は“気持ち悪い”って言って嫌っていたんですよ。だから“それは知らないからじゃないの?”って言って連れて行ったら、良さがわかったみたいです。
海外旅行も、行ったことがないと言うので一緒に上海に行ったんですけど、そこで大ゲンカしたんですよ」

小玉「どんなケンカですか?」

山田「タクシーに乗ったんですけど、運転手の中国人のサービスというか、態度が悪いといって怒り出しちゃったんです。日本のタクシー事情を基準に考えてしまったんですね。
でも、私たちは中国語をしゃべれないし、違う国で文化も違うんだから、仕方ないことなんだよ、と私は彼に言ったんですけど、納得いかなかったみたいで、“なんだこの人は!”みたいな」

小玉「海外に行ったらそういうことはありますよね。電話しながら接客したりとか、日本では考えられないことだけど、海外では普通にある」

山田「そうなんですよ。そこは日本との違いとして受け入れなきゃいけないのに、真っ向から本気で怒っていたから、この人と本当にやっていけるのかなと不安になった記憶があります。その件がきっかけになってケンカしたんですよ」

小玉「ケンカした時の仲直りはどうされているんですか?」

山田「お互い意地っ張りなんですけど、向こうから歩み寄ってきてくれますね。自分からも、一日か二日たって、もういいかなと思ったら普通に話しかけるんですけど、そうすると向こうも応じてくれます」

小玉「そんな与沢さんですけど、その後に会社を倒産させてしまったり、挫折があったわけですよね。お金が目当ての人ならそこで離れていくと思うんですけど、るり子さんはそういう時期もそばで支えて、なかなかできることじゃないですよ」

山田「それ、みんなに言われるんですけど、私は特に…。なんでそういう風に言われるのかわからないです。
ただ、彼の前の会社については、イケイケでやっていたので、このまま行ったらダメになるんじゃないかっていうのは頭の中にあったんです。まあ、そういうこともあるかなとは思っていました」

小玉「じゃあ、その時も冷静に受け止められた」

山田「そうですね。でも、彼は絶対また成功できるっていうのは確信していました」

小玉「その予感はどこから来ていたんですか?」

山田「過去の話を聞いても、孤独な時期があったりとか、結構いろんなところで失敗してきているんですよね。普通の人なら落ち込むような失敗を何回もしているんですけど、その度にはいあがってきた人なんだなというのはわかっていたので、心配はしていませんでした。
マインドというか性格の強さがあるから、何があっても大丈夫な人だとは思っています」

小玉「与沢さんが強くいられるのは、るり子さんの存在も大きいと思いますよ。なんだかんだ言っても、本当に落ち込んだ時に弱みを見せられる人って、彼女か奥さんしかいませんからね。そこでどういう反応をしてあげるかによって、その先が変わってくると思いますし。
僕も本人から聞いたんですけど、倒産してしまった当時は相当落ち込んでいたそうですね」

山田「落ち込んでいましたね。だからこそ、こっちはしゃんとしていなきゃというのはありました。“こんな風に歩くのも楽しいね”とか、本当は楽しくないんですけどね(笑) とか、“3年後にはこれもきっといい思い出になってるだろうね”みたいな話をしたのかな」

小玉「そういう経験はまちがいなく人としての深みになっていきますからね」

山田「それはありますね。彼もその件からすごく変わったと思います。社員への接し方も変わりましたし。もちろん、もっとこうすればいいのになというところはたくさんあるんですけど、それでも出会った頃から比べるとだいぶ変わりました。そういうのがあるから、これからも変わっていくんじゃないかと思っています」

小玉「ブログを始めたのも、るり子さんの方が先だったんですよね」

山田「ブログは、もともと彼も書いていたんですけど、3カ月に1度更新するようなペースでやっていたんですよ。
でも、彼の話は面白いから、もっと書けばいいのにと思って“起業家物語みたいな感じで、ブログで半生をつづって、それがそのまま本になる人もいるんだよ”みたいな話をしたり、いろんなブログを見せたりしていたんです。
彼はものすごく素直だから、おおそうか、じゃあ毎日書く、みたいな感じで書き始めました」

小玉「本当に素直なんですね」

山田「本当に、ものすごく素直なんです。素直すぎて、いろんなものに影響を受けてしまうんですよね。仕事だと、ある程度自分を持っているところがあるんですけど、それ以外のところだと、言われたこと全てに影響されちゃう(笑)」

小玉「素直な半面、自分から心を開かないし、自分から輪の中に飛び込んだりする性格ではないですよね」

山田「確かに、基本的にシャイというか、ものすごく人見知りなんですよ」

小玉「本当はそんな人なのに、全く知らない人から見ると、マスコミの取り上げ方もあってそうは見えない」

山田「普段はただのおとなしい人なんですけどね。今だとそう見えてしまうのかもしれません」

小玉「僕は普段の彼を知っていますから、素直だし、シャイなところもあってかわいいなと思います」

山田「仕事をしているときと普段とのギャップがすごいので、そこはかわいいですね」

小玉「確かに、仕事に関しては真面目ですね、本当に。仕事への情熱はすごいものがある」

山田「そこは最初から今に至るまで変わらず凄いなと思っていて、尊敬しています。仕事に関しては到底敵わないですね。すごい努力家ですし」

小玉「最後に、彼にこれからどうなって欲しいとか、自分はどうやって彼を支えていきたい、というようなことがあれば教えてください」

山田「今は、メディアに出ていることもあって、人が寄ってきたり、調子に乗りやすい時期だとは思うんですけど、40歳、50歳になった時に、誰もがかっこいいと思う成功者になれるように、少しずつ変わって行ってほしいですね。
素直なところはすごくいいんですけど、もっと知的というか賢くというか、なっていってもらいたいです」
(新刊JP編集部)

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