潜伏期間30年を経てブレークしてから15年。あの毒舌が受け入れられるようになるまでには、それだけの潜伏期間を必要としたのだろう。
キャバレー司会者から身を起こし歌手・森進一専属司会者となり、やがて漫談家に。最初のうちは、悪口と受けとったキャバレー酔客が本気で怒り出して、笑ってくれるどころか罵声を浴びせられたという。そんな潜伏期間の苦労話から、ブレークにいたる運命の出合いの数々を語りながら、生き方から人生の終い方まで書き残した遺書のような本だ。
面白く読めるが、案外深いところまで人生を見つめなおすことができるから、不思議だ。「人生の終着駅では、みんな一人ぼっち。寂しいから、人は笑うんです」――中高年が心から笑うきみまろ芸のエッセンスがここにある。
少し人生に疲れたり、迷ったときに、ビタミン剤のように効きそうな本である。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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