学べ。お前は人間力でいえば、教場一の落ちこぼれだ――。「教場」とは、警察学校のクラスのこと。多数の警察小説シリーズを抱える著者の最新作は、骨太な警察学校小説だ。
警察学校教官の首つり死体が見つかり、物語は動き出す。死んだのは、警視庁捜査一課の五味の、警察学校時代の仲間だった。警察学校在学中の出来事が事件に関わっているのではと、五味は当時を回顧する。
警察学校の校舎は2001年に中野から府中へ移設されたのだが、作中ではそのことが事件の鍵を握るエピソードに昇華されている。現在と過去が交互に描かれる構成もたくらみに満ち、読者は幾度となく驚かされるだろう。
警察学校という舞台も魅力的だ。未成熟な学生たちが織りなす人間模様が、物語をより劇的なものにしている。爽快な謎解きもあり、胸を熱くする人間ドラマもある。注目すべき警察小説シリーズの誕生だ。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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