戸籍ほど確かなものはない――そんな日本人の常識が、本書を読めば揺らぎそうだ。実は日本の戸籍制度と法律そのものが、無戸籍者を生み出しているのだ。
たとえば、女性が離婚して300日を経ないで生まれた子供は前夫の子とみなされる。この民法772条が壁となり、出生届を出せず無戸籍になる場合が少なくないという。
ほかにも、空襲や災害で戸籍の原本が消失したり、海外に残置されて戸籍を失ったケースもある。現代ではサイバー攻撃で戸籍を失う危険さえ絵空事ではない。逆に海外で生活するうちに出生し、二重国籍になるケースもある。
戸籍をめぐっては、蓮舫氏は民主党代表になって二重国籍を追求された。海外で結婚式を挙げ重婚報道された中川俊直前代議士のスキャンダルも注目された。
戸籍制度発祥以来、1300年以上。日本人にとって戸籍とは何かを考えさせる労作である。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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