老いるとは切ないものだ。身体の不調はもちろん、急にこれまでと違う人のようになってしまう人は少なくない。まして死の間際ともなれば、人は実に不可思議な行動をとり、また奇跡といえる現象に遭遇する。本書ではこれまで3000人以上を看取った内科医が、臨終にまつわる奇譚を赤裸々につづる。
妻への嫉妬妄想が日に日に強くなり「この浮気女め!」と繰り返し叫んだオトコ。孤独死したくないがためにわざと病院の前に倒れ記憶喪失を装ったツワモノの老女。脳が破壊されていたのに家族と看護師の毎日の声かけで奇跡的に意識が復活した男性...。
ユーモア、そして医学的知識を交えながら描かれる臨終話を読めば「人の命は死を前にするとこれほどまでに強く輝くのか」と驚くとともに、大いに感動させられる。ここまで具体的に死に迫ったドキュメントもなかなかないだろう。追いも若きも必読の1冊だ。
産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。
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