本を知る。本で知る。

「所轄魂 失踪都市」笹本稜平著

  警視庁捜査一課といえば、ノンキャリアの警察官の誰もが憧れる地位である。しかし、葛木邦彦は日々殺人事件を追いかけたあげく妻の死に目にあえなかった悔恨から、そのステータスを捨て異動を申し出て、現場の最前線である所轄の捜査係長となった。一方、誠実な父の背中を見て育った息子・俊史はキャリア警視に。職場での立場が逆転した葛木父子の連携を軸に、個性あふれる刑事たちの奮闘を描き人気を博す「所轄魂」シリーズ。本書は2作目にあたる。
 空き家で老夫婦の白骨死体が発見されたのを発端に、高齢者失踪事件が相次ぎ明らかに。他殺の線で捜査を進める葛木たちだが、本庁による不自然なまでの消極姿勢に事件つぶしの疑惑が...。
 地をはうような捜査を重ね、犯罪や権力と相対する面々。彼らが積み重ねてきた時間をさかのぼって味わいたい、読後感清涼な警察小説だ。



書名:所轄魂 失踪都市
著者:笹本稜平
発行:徳間文庫
定価:760円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?