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「結局、人は顔がすべて」竹内一郎著

  心は見えないものではない。なぜなら、顔に現れてしまうから――。
 これが「人の顔は一人一流」を唱える本書の主張だ。ならば、いい顔とは何か? 歯にきぬ着せぬ著者ならではの論法で、「美人・イケメン」を超える”いい顔””ツキを呼ぶ顔””をグイグイ定義していく様は痛快だ。
 前半はソクラテスに始まり、三島由紀夫、吉行淳之介、小津安二郎、市川昆らの達意の”顔論”が検証され、後半では演出家を生業とする著者ならではのセルフ造顔術がイラスト付きで紹介されている。
 「美容整形に数百万のカネをかけるよりも有益」という、「いい顔になるための十則」は、こんなに簡単なことでいいの(!?)と一瞬脱力してしまうが、それを習慣に出来るかどうかはココロがけ次第ですよ、という筆者の声が聞こえてくる。
 さらに読後は、タイトルの「顔」は「心」に入れ替えて可能な言葉だと気づくに及んでは、現代心身論の快著といっていい。 

書名:結局、人は顔がすべて著者:竹内一郎発行:朝日新書定価:720円+税

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