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「銭湯」町田忍著

  巻頭カラー特集を見ているうちに、いつしか異次元の世界に迷い込んでいた。木造の洋館を思わせる函館・大正湯のモダンなたたずまい。常連客の名前を大書した柳行李(こうり)を置く京都・錦湯。銭湯富士の数々、奇抜なペンキ絵、タイル絵、モザイク絵に見とれる。1冊まるごと銭湯につかれる著者35年の探求の末の労作である。
 最盛期には全国に1万8325軒あった銭湯がいまは約4000軒を切ってしまった。内風呂が普及したからだが、反面、温泉は空前のブームなのに。著者は、自宅近くの銭湯に外国人を案内し、「お寺や神社に似ているけど、なぜ?」と聞かれたことから銭湯探究の道に入った。35年間に約3000軒を巡った成果を集めた。①銭湯の歴史②銭湯に見る地域性③全国名銭湯巡り④銭湯美学⑤現在から未来へ―の章立てで現時点で知り得たことを詳述している。 

書名:銭湯著者:町田忍発行:ミネルヴァ書房定価:1800円+税

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