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「熟年売春」中村淳彦著

  サブタイトルは「アラフォー女子の貧困の現実」。全国に35万人超が存在するといわれる風俗嬢の過半数以上は、30歳を超える熟年女性である。なぜ熟女たちはカラダを売るのか。なぜカラダを売ることを止められないのか―。
 この道一筋30年の50代独身元風俗嬢は加齢によって風俗店にすら雇ってもらえず、個人売春で手にする月10万円未満の収入でなんとか暮らしていると嘆く。一方、裕福な家庭に育った30代主婦は一流企業勤務の夫との間に生じたセックスレスを理由に、刺激を求めてAVデビュー。ついには家庭を捨て、離婚してしまったと告白する。
 本書に登場する「売春婦」たちはみな、どこにでもいる、ごく普通の熟女たちである。だがそこには、厳しい「売春格差」が存在する。
 知られざる裸の世界に、この国の実態がある。

書名:熟年売春
著者:中村淳彦
発行:ミリオン出版
定価:1000円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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