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「十字路が見える」北方 謙三著

  「男の人生は、十字路の連続だ」。肺結核を抱えて過ごした学生時代、没原稿を量産し続けた20代、行き詰まりを感じて新たな可能性に挑んだ30代・・・。この本の中には、著者が波乱と冒険の人生で積み重ねてきたさまざまな決断の瞬間が、語りかけるような文章でつづられている。
 著者の若者へのメッセージといえば、1980年代に雑誌「ホットドッグ・プレス」に連載された人生相談「試みの地平線」を重い浮かべる方も多いだろう。青春の悩みを一刀両断した至言「ソープに行け!」は、今や伝説として語り継がれているが、この本では、月日を経てさらに成熟し、究極の域に達した「北方節」を堪能できる。
 「岐路に立たされたら迷わずつらい方の道を選べ」という熱い教訓と同様、随所に盛り込まれた酒、料理、車、音楽や映画のエピソードも味わい深い、まさに豊穣(ほうじょう)なエッセー集だ。

書名:十字路が見える著者:北方 謙三著
発行:新潮社
定価:1300円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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