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「文系の壁」養老孟司著

  これまで文系出身の研究者が取り扱うことが多かった、言葉と論理、人間の認識、政治・経済システムといったテーマについて、3人の理系の知性と語り合う。さらにSTAP細胞事件について、『捏造(ねつぞう)の科学者 STAP細胞事件』(大宅賞受賞)を著した毎日新聞・須田桃子記者と、生物学の本質を問う議論を展開する。
 『すべてがFになる』などの作家で工学博士の森博嗣氏は、「理系は言葉ではなく、論理で通じ合う」と述べる。手軽にバーチャルリアリティーが体験できるデバイスを考案した脳科学者・藤井直敬氏は「他者の認識を実体験する技術で、人間の認知は進化する」と論じ気宇壮大。スマートフォンのアプリ「スマートニュース」を運営する複雑系の研究者・鈴木健氏は、脳や細胞のしくみに基づき、人間社会の現実に適した投票制度や貨幣システムを提唱する。
 文系の思考の「前提」をゆさぶる1冊だ。

書名:文系の壁著者:養老孟司
発行:PHP新書
定価:780円+税

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