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「本で床は抜けるのか」 西牟田 靖著

  最近売れている1冊。著者の仕事場が本で埋まるシーンから始まる。第2次世界大戦で旧日本軍の戦跡を歩いた「僕の見た『大日本帝国』」といった歴史に関わる著書があり、参考文献としてどんどん蔵書が膨れ上がってしまった。木造アパートの2階、4畳半の畳の上にうずたかく積んだ本の山を見ると「床が抜けるんじゃないか」と危機を感じる。
 そこで著者は実際に床は抜ける可能性があるのか、1級建築士に床がどれだけの荷重に耐えられるかを取材する。また、過去に雑誌や新聞をため込み過ぎてアパートの床が抜けてしまった出来事を取材した新聞記者や実際に床を壊した人にもインタビューし、床抜けは現実味を帯びる。
 「自炊」と呼ばれるスキャンして電子化する現場や、膨大な蔵書をうまく整理する人たちにも取材。本の虫なら誰もが気になる素朴な疑問を深く追求していくのが、なんとも面白い。

書名:本で床は抜けるのか
著者:西牟田 靖
発行:本の雑誌社
定価:1600円+税

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産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

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