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「東京の『怪道』をゆく」 川副 秀樹著

  中高年齢層にとって、東京の街めぐりはひとつのブームといっていいのではないか。最近、都内のいたるところでそうした「大人の遠足」ご一行さまに遭遇する。逆に言えば、東京には一見なんてことなさそうな場所でも、少し歴史をひもとけば魅力的なスポットが数多いということだ。本書はそれを証明している。
 タイトルが示すように本書が歩くのは、いわゆる名所旧跡ではなく、少々「怪しげ」なところが多い。2回移動した遊郭の軌跡だとか、本所、千住、麻布といったところの「七不思議」の場所、隅田川にしても、現存する橋はもちろんだが、渡しの跡や水門といった「マニアック」なところをめぐっている。
 探しさえすれば、かつての異界との接点、伝説の残り香、庶民の隠れた歴史は、まだまだ見つかるということだ。解説と連動した細かい地図がついているので「遠足」には重宝するだろう。

書名:東京の「怪道」をゆく
著者:川副 秀樹
発行:言視舎
定価:1800円+税

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