本を知る。本で知る。

「天国の囚人 」 カルロス・ルイス・サフォン著 木村裕美訳

  独立運動が騒がれるスペイン・カタルーニャ州。その美術的・歴史的価値は計り知れず、多くの観光客が州都バルセロナを訪れている。本書はスペイン内戦後のバルセロナを舞台にした、世界的ベストセラー『風の影』『天使のゲーム』に続く"忘れられた本の墓場"シリーズ4部作の第3弾。
 父の古書店で働くダニエル青年は、結婚を控えた親友フェルミンの様子がおかしいことに気づく。彼を問い詰めると自らの過去を語り始めた。18年前フランコ将軍政権下の動乱で、モンジュイックの監獄に収容されたこと。そこで出会った作家のこと、彼と交わした秘密の約束。真実は時を経て新たな危機となり、ダニエルの背後に忍び寄る・・・。
 本シリーズは世界累計2400万部を誇る。3作どの順に読んでもよいというのも魅力的だ。戦争の傷跡が残る都市で繰り広げられる物語は、私たちを当時のバルセロナへ誘ってくれるに違いない。

書名:天国の囚人
著者:カルロス・ルイス・サフォン著 木村裕美訳
発行:集英社文庫
定価:830円+税

夕刊フジ

産業経済新聞社発行が発行する、首都圏・近畿圏を中心に販売されているタブロイド判夕刊紙。ターゲットは30代~60代を中心とした都市型男性ビジネスマン。 WEB版は「ZAKZAK」(http://www.zakzak.co.jp/)で、紙面と同じ記事だけでなく、WEBオリジナルの記事も人気。 書評は毎日掲載しており、紙面ではこのコラムで掲載されたもの以外も読むことができる。

記事一覧 公式サイト

夕刊フジの書評からの一覧

一覧をみる

書籍アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

漫画アクセスランキング

DAILY
WEEKLY
もっと見る

当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!

広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?