読むべき本、見逃していない?

レインボーブリッジを歩いて渡ってみよう

散歩の達人 駅からさんぽ東京

 ウォーキングに興味がある。でも近所をぐるぐる歩くのはつまらない。そんな中高年にとっては、うれしいガイド本ではないだろうか。『散歩の達人 駅からさんぽ東京』(交通新聞社)。東京や近郊に住んでいて、ウォークがてらに最近の東京についての見聞を広げたいと思っている向きにぴったり。雑誌「散歩の達人」で人気の交通新聞社の本だから、かゆいところまで手が届いている。

地方のお金持ちが東京に詳しい

 東京とはどういうところか。日本で最も変化が激しい都市、ということになるだろう。ちょっと見ない間に、あちこちに新たな建物が出現している。街がリニューアルされる。そしてまた、あちこちで古い建物が取り壊され、何かが建築中だ。

 その激変の様子は、実は地方に住む、ちょっとお金持ちの女性らが一番詳しいと聞いたことがある。「GINZA SIX」だとか、「東京ミッドタウン日比谷」だとか、学生時代の仲間らと連絡を取り合って、すぐに体験する。

 東京に住んでいると、最近そういうところができたということは何となく耳にしていても、わざわざ行くほどの気が起きない。そのうち行くことがあるだろうと思っているうちに行きそびれてしまう。やがて、いまさら感が強まる。東京に住んでいるのに、いまだにゆりかもめやウォーターフロントも未体験という人もいるに違いない。

 本書はそうした、ちょっと「オクテ」の東京人にぴったりかもしれない。東京五輪に向けてさらに変化を加速している東京の姿を、「さんぽ」がてらに体験できる。

仕上げは「秋田屋」

 25のコースが紹介されている。都心が9コース、下町が9コース、郊外が3コース、埼玉・千葉・神奈川が4コース。平均して1コースの歩行距離は約8キロ。「駅から」のウォークだから、出発地まですぐ行ける。冒頭には「歩く前の準備」が掲載され、イラスト入りで男女のファッションも例示されている。

 「銀座・日比谷・芝」コースを例にとると、意外にも地下鉄京橋駅からスタートする。理由はすぐ近くの「国立映画アーカイブ」に立ち寄るためだ。このあたりも中高年への配慮が感じられる。そのあと「GINZA SIX」「東京ミッドタウン日比谷」という最近の人気スポットを巡り、東京タワーから浜松町へ。地下鉄だと3~4駅のウォークとなる。途中のお立ち寄りのレストランとしては、銀座の煉瓦亭や日比谷公園の松本楼、最後の仕上げとしてサラリーマンでにぎわう名物居酒屋「秋田屋」が出て来る。「新橋・竹芝・お台場」コースでは、「レインボーブリッジ」を歩いて渡ることになっている。

 同じようなことを関西でやると、どうしても古刹、古道めぐりになる。ある程度の歴史薀蓄が必要になる。東京はおおむね江戸以来の新しい街なので、その点が気楽だ。堅苦しいことは抜きで歩ける。1コースを何回かに分けて歩くことも可能だ。区間ごとの細かな距離が明示されているので、マイレージのように積算すると楽しいかもしれない。全コースを踏破すると、約200キロ歩いたことになる。そのころには相当の東京通になり、心身ともに若返っていることだろう。

  • 書名 散歩の達人 駅からさんぽ東京
  • 監修・編集・著者名交通新聞社 著
  • 出版社名交通新聞社
  • 出版年月日2018年6月29日
  • 定価本体1500円+税
  • 判型・ページ数A5判・159ページ
  • ISBN9784330888187

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