いま男性は平均31.1歳、女性は29.4歳で結婚するそうだ。30年前に比べてそれぞれ数歳アップしているという。女性の社会進出、経済環境の悪化など、社会経済的に晩婚化を論じた本はあまたあるが、当事者への取材を通して肯定的に晩婚をとらえようというのが本書『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)だ。
著者の大宮冬洋さんは一橋大学法学部を卒業後、ファーストリテイリング(ユニクロ)に入社したが、1年で退職し、編集プロダクションを経て、2002年に独立したライター。結婚問題にかんしては『30代未婚男』(共著、NHK出版)という著書があり、東洋経済オンラインに「晩婚さんいらっしゃい!」という人気連載を持っている。35歳以上で結婚した80人に結婚のノウハウ、感想などを聞いたものだ。また自ら運営する読者交流飲み会「スナック大宮」には30~40代の独身男女が参加し、本音を語り合っているという。本書はその連載などを加筆修正したものだ。
そこで大宮さんが感じたのは「晩婚」ではなく「熟慮婚」だということ。遅く結婚したことにより、自分が変わり、相手選びが変わり、夫婦生活が変わったとメリットを強調する。
大宮さん自身32歳で結婚したが、1年で離婚、その後、愛知県に住む女性と35歳で再婚し、東京と愛知県を往復する仕事と生活を満喫しているそうだ。
男性の生涯未婚率は23.3%、女性は14.1%(2015年)という数字があるが、その気があれば結婚できるし、いくつになっても可能であるという大宮さんのメッセージは、多くの人を勇気づけるだろう。大人の婚活実践術など実用的なノウハウが満載だ。
当サイトご覧の皆様!
おすすめの本を教えてください。
本のリクエスト承ります!
広告掲載をお考えの皆様!
BOOKウォッチで
「ホン」「モノ」「コト」の
PRしてみませんか?