夏の定番といえば、お化けだ。浮世絵の世界でもしばしば題材になった。中でもエロスと怪奇あふれる作品といえば、月岡芳年(1839~92年)が筆頭だろう。「最後の浮世絵師」といわれ、多種多様な作品を量産した。江戸川乱歩や三島由紀夫に偏愛されたことでも知られる。本書は、20代に制作したシリーズ「和漢百物語」、精神を病んだ50代の「新形三十六怪撰」を全点収録するなど約100点の妖怪画を掲載している。
芳年は、江戸末期の浮世絵の鬼才、歌川国芳に師事し、画想の豊かさ、斬新なデザイン力、奇想天外なアイデアなどを受け継いだ。血なまぐさい残酷画や無惨絵では他の追随を許さなかった。
思わず目をそむけるような作品も多いので、好事家向け。東京新聞が2017年8月13日の「アートな本」のコーナーで本書を簡単に紹介している。
監修の太田記念美術館では8月27日まで「特別展 月岡芳年 妖怪百物語」を開催中だ。
展覧会情報
http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/exhibition/月岡芳年 妖怪百物語
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