都築響一と言えば、『TOKYO STYLE』など、写真と文で独自の小宇宙のような本を作る人として知られる。本書は着古しても捨てられないTシャツ70枚とそのエピソードで構成したものだ。
評者の柳澤健氏(ノンフィクションライター)は、「Tシャツのブツ撮りは、一見して、写真的な魅力があるようには思えない。しかし、写真に添えられる市井の人々の文章には、異様な迫力がある」と書く。
この書評を読み、あらためて自分の貧弱なクローゼットを見てみた。確かに「捨てられないTシャツ」があった。その由来を思い出しているうちに青春時代の、みすぼらしい日々が甦ってきた。スーツやジャケット、Yシャツにはない不思議な力がTシャツにはあるのだろうかとも思った。
Tシャツに注目して一冊の本を作ってしまった都築響一は、やはりただの編集者ではない。
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