妻から見た夫への不満。妻たちの離婚願望。男に愛想をつかす女たち……。女性の立場から書かれた「離婚本」「別れたい本」はたくさんあるのに、なぜ、男の立場から書かれたものがないのだろうか?
本書は、首都圏在住の中高年男性(40~64歳)2000名以上への調査をベースに、これまでメディアで真剣に取り上げられてこなかった、既婚男性たちの「リアルな心象」を浮き彫りにした衝撃の一冊である。「別れたい男」も、「既に別れた男」も、そして「別れたい男の心の内を知りたい女」も、必読の内容です。
ベストセラー『下流社会』で若者層の現実に切り込んだ三浦展が、満を持して「中高年男性」をターゲットに据え、そのリアルな心象に迫る!
※目次より※
【はじめに】人はなぜ離婚するのか?
【序】孤立化する男性
自殺で増えているのは男性だけ/男性はひとりに弱い/
50歳以上で半数以上が単身者になる/会社以外のつながりが希薄
【第1章】別れたい男、別れたいと言われる男
4割の男性が「隠れ家が欲しい」/「自宅難民」化する父親/離婚したい男性は4割弱/
夫が離婚したいと思うかは、自分や妻の年収とは関係ない/
男性の年収が500万円未満だと、結婚しにくいし、離婚しやすい/
「見合い後恋愛」の夫婦は離婚しにくい……etc.
【第2章】別れた男
離婚男性は受動的で無計画/離婚の最大のきっかけは夫の浮気だが、妻の浮気、DVもある/
離婚したがるのはリーダー的男性。離婚するのはひとりが好きなタイプ/
家事をする夫ほど離婚する/5人にひとりの男性が主夫願望あり……etc.
【第3章】夫婦の地域格差
高層マンションに住む夫婦の危機?/湾岸2区男性の特徴/
保守的な第四山の手……etc.
【第4章】男たちはどうつながるか?
男性原理主義社会の問題/家族的経営の終わりと男性の新しいつながり/
マンション街は知人が少ない/家事をすることで近所付き合いを広げよう/
2番目の趣味でおひとり様ライフを楽しもう……etc.
※著者プロフィール※
三浦 展(みうら あつし)
1958年生まれ。一橋大学社会学部卒業後、パルコ入社。マーケティング誌「アクロス」編集長となる。90年、三菱総合研究所入社。99年、カルチャースタディーズ研究所設立。著書に『下流社会』(光文社新書)、『「家族」と「幸福」の戦後史』(講談社現代新書)、『ファスト風土化する日本』(洋泉社新書)、『郊外はこれからどうなる?』(中公新書ラクレ)、『第四の消費』『スカイツリー 東京下町散歩』(朝日新書)など。
http://shinsho.shueisha.co.jp/書名:妻と別れたい男たち
著者:三浦 展
発売日:2012年7月13日(金)
定価:756円(税込)