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『オリンピックと商業主義』(集英社新書)発売。ロンドンオリンピック(7月27日開幕)を違う角度からディープに観戦できる、格好の副読本!

間もなくオリンピックが始まります。ところで、こんな疑問を抱いたことはありませんか?

「テレビ局は、どうしてオリンピック中継になると、タレントを起用したりして必死に宣伝するの?」
「他のスポーツイベントでは会場に広告看板があるのに、オリンピックにそれがないのはなぜ?」
「五輪マークを宣伝に使えるのはどんな企業? いくらくらい払ってるの?」
「世界中の選手たちの交通費や滞在費は、どこから出ているの?」
「いつの間にか『プロ』でも参加できるようになったのはなぜ?」
「世界的に景気が悪いのに、オリンピック開催を希望する都市がなくならないのはなぜ?」

本書を通読すれば、上記のような疑問について「なるほど」と膝を打つはずです。ただ、それだけの「ウンチク本」ではありません。私たちが「感動」したり「失望」したりする大イベントが、現代史の中でどのように変遷して現在のような姿になったのか。その変遷をもたらした最大の要素が「カネ」であったという事実を、豊富な資料に基づいて検証する「もうひとつのオリンピック史」でもあります。
今のオリンピックは、本当に「アスリートのため」に行なわれているのか? 
本書のテーマは、それを問いかけることにあるのです。

http://shinsho.shueisha.co.jp/

【目次より】
序章 三つのロンドンオリンピック
第一章 「商業主義」の起源と歴史
 聖火リレーを「売った」理由/草創期の開催経費/参加経費は選手の自己負担/
 アディダスの戦略と「商業主義」の萌芽/選手がメーカーに報酬を請求/
 東京オリンピックの黒字は「税金」と「交付金」/アベベをめぐる、オニヅカとプーマの戦い/
 モントリオール──五輪史における「リーマン・ショック」/
 社会主義国で行われた資本主義的五輪/84年ロサンゼルス──空前の黒字
第二章 「商業主義」の弊害とは何か
 「一線を越えた」ソウルの競技時間変更/放映権料をめぐる裏事情/
 オリンピックが「収入の最大化」を目指す意味はあるのか/
 テレビマネー高騰の主役はGE/野球やテニスがオリンピックに固執する理由
第三章 五輪マネーは、どのように分配されるのか
 「全世界的スポンサー」TOPの誕生/協賛金は20年前の7倍に/
 全世界の取り分の半分は米国へ/IOCは分配金を何に使っているのか
おわりに オリンピックは誰のためにあるのか

【著者プロフィール】
小川 勝(おがわ まさる)
1959年生まれ。青山学院大学理工学部卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。プロ野球、北米四大スポーツ、オリンピック取材などを担当し、編集委員に。2002年にスポーツライターとして独立。著書に『10秒の壁──「人類最速」をめぐる百年の物語』(集英社新書)、『イチローは「天才」ではない』(角川oneテーマ21)、『幻の東京カッブス』(毎日新聞社)など。

書名:オリンピックと商業主義
著者:小川 勝
発売日:2012年6月15日
定価:777円(税込)

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