人生200年あっても足りない!
はちゃめちゃな元気ばあさまたちが、周囲を巻き込み加速する...!
しまださんの『人生謳歌!元気ばあさま』(KADOKAWA)は、4人合わせて321歳のばあさまたちが、孫の恋路にグイグイ食い込んでいったり、SNSを駆使した出会い系で輝いたりと、人生を楽しみ尽くす日々を描いたマンガだ。
ちょっぴりオタクな如月ウメ(78歳)。いつまでもキャピキャピなミーハー心を忘れない早乙女幸子(78歳)。ボーイッシュでさっぱり系の神楽坂キヨ(80歳)。最年長の頼れる西園寺愛子(85歳)。この仲良し4人組はたびたび女子会を開き、孫の近況をシェアしたりデスジョーク(死ネタ)を言い合ったりして楽しんでいる。
ある日、ウメの孫・杏の話題に。最近就活を始めようとしているものの、やりたいことがわからなくて悩んでいるという。一息ついてもらおうと、ばあさまたちは杏をお茶に誘う。そして「自分と向き合う杏ちゃんは とお~~っても立派よぉ...偉いわ」などとねぎらいの言葉をかけ、人生の先輩の風格を漂わせていた。
しかし、困ったところも。ばあさまたちは、自分たちの寿命を茶化すジョークが大好物なのだ。
就活中の杏には、「あたしたちは終活頑張るから!!」「いつ死ぬか分かんないもんねえ!」と言い、焼肉食べ放題の店では、食事の制限時間に引っかけて「同時にあたしらに残された寿命のカウントダウンも始まってるんだから」と言い、4人で大爆笑。完全なる内輪ウケで周囲はリアクションに困るが、ばあさまたちにとってはデスジョーク(死ネタ)が一番面白いのだった。
4人揃わないときも、ばあさまたちは個々に人生をエンジョイしている。たとえば、オタク気質のウメ。55年連れ添った夫に先立たれて悲しみに暮れていると、孫の杏から、昔描いていた絵をまたやってみたらとすすめられた(しかもパソコンで)。
機械の使い方などまったくわからなかったが、あっという間にコツをつかんだ。それから亡き夫をモチーフに、デジタルのお絵描き機器でムフフな絵を描くことに目覚める。資料と称して女性向け転生ハーレムマンガを購入したり、SNSに投稿した絵がバズってちょっとした有名人になったりと、ウメは元気に貪欲に老後ライフを送っている。
このほか、色恋ネタが大好きな幸子は、8歳上の女性に猛アタックしている孫(20歳)の恋を応援中。男女の平均寿命を考えれば、8歳差などたいしたことではない。むしろちょうどいいのだと、孫の背中を全力で押し続けている。
本書は、「女子会ばあさま」「孫の恋路にグイグイいってる幸子ばあさま」「湊くんと愛子ばあさま」「婚活!?キヨばあさま」「神絵師になったウメばあさま」の構成。就活に悩む孫、年上女性へのアプローチに苦心する孫、婚活に疲れた女性の悩みを、ばあさまたちがふっ飛ばす。
とにかくコミカルでパワフルで、大爆笑する声が聞こえてきそうだ。人生を謳歌する元気ばあさまたちと一緒に、こちらまで愉快な気持ちになってくる。
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