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「社会人としての能力」は子ども時代に決まる。今、親ができることとは?

  • 書名 『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』
  • 監修・編集・著者名鬼木一直
  • 出版社名幻冬舎

子育て中の親としては、子どもの学校の成績や、どの学校に進学させるかといった「学歴」に関わる部分は気になるところです。しかし、いい学校に入れて学歴を高めることができれば、親としての教育は成功というわけではありません。

今の社会では、学歴だけで成功は保証されていません。社会に出てからどうやって自立して生きていくか、どうやって才能を発揮するか、どうやって周りの人と協力して物事に取り組むか。こうした能力を子どものうちに育てておくことも、親の仕事なのかもしれません。

■"社会人の能力は会社で鍛えられる"は大間違い

「"社会人の能力は会社で鍛えられる"は大間違い」と語るのは『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』(幻冬舎刊)の著者で東京富士大学の鬼木一直教授です。

鬼木教授が「社会人の能力」としているのは、経済産業省が提唱している「社会人基礎能力」の「前に踏み出す力(一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力)」「考え抜く力(疑問を持ち、考え抜く力)」「チームで働く力(多様な人々とともに、目標に向けて協力する力)」の3つ。これらは、子どものうちからの家庭教育によって育むことができるものなのです。

例えば、「前に踏み出す力」とは、より具体的に言えば主体性や働きかけ力、実行力などを指します。これらは家庭内のどんな取り組みによって育まれていくのでしょうか?

■おもちゃの遊び方は教えない

大人は何かを買った時に、まずは「トリセツ」を見て機能や使い方を確認します。だから、子どもにおもちゃを買った時にも、ついそれをやってしまいがちですが、あえて遊び方を教えないことで、子どもは自分で遊び方を考えるようになります。そうした些細なことが自分で発想したイメージを実行に移す力に繋がります。

おもちゃの目的は「楽しく遊ぶこと」であって「おもちゃ本来の機能を使いこなすこと」ではありません。間違った使い方をしていても、危険でない限りあえて正さずに、好きに遊ぶのを見守るのがいいそうです。

■「失敗した時」こそ褒める

「褒めて育てる」ことの大切さは広く知られています。しかし、褒めるのはタイミングが大事。成功した時だけ褒めていると、子どもの心理は「確実にできることを成功させて褒められたい」という方向に向いてしまいます。

勇気を持って物事にチャレンジする力を育むために、何かに成功した時だけでなく、ちょっと難しいことにトライして失敗した時に、そのプロセスを褒めましょう。社会では失敗しないと得られない経験が溢れているのですから。

我が子が自分の力で生き生きと行動できるようになってはじめて、子育ては「成功」といえます。

「前に踏み出す力」、「考え抜く力」、「チームで働く力」

これらは、社会人として生きていく力に直結する能力。『デキる社会人になる子育て術 元ソニー開発マネージャが教える社会へ踏み出す力の伸ばし方』はこれらを育む子育ての知恵を授けてくれます。

(新刊JP編集部)

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