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幸福が遠ざかる...恋がうまくいかない人の共通項とは

  • 書名 『魂磨きで魔法のように願いを叶える』
  • 監修・編集・著者名水紀華
  • 出版社名あさ出版

仕事でも恋愛でも、うまくいかなかったりアンラッキーが重なると、私たちはつい「○○のせいで」と、環境や周囲の人など「自分以外の物事」にその原因を求めがち。

でも、夢や目標を次々と実現させていく人、幸せな人生を送る人は、決してそんなことはしません。

「物事がうまくいかない原因はすべて自分の中にある」と語るのは『魂磨きで魔法のように願いを叶える』(あさ出版刊)の著者、水紀華(みずき・はな)さん。水紀さんはこの本の中で、どんなに辛い現実も悲しい出来事も「自分の魂を磨くためのチャンス」と捉え成長の糧にする「魂磨き」を提唱しています。

この「魂磨き」とはどのようなもので、自己実現とどんな関係があるのかを水紀さんに聞くインタビュー。後編となる今回は、水紀さんご本人の体験を交えて語っていただきました。

■「いい人だと思われたい」気持ちが言行不一致を生む

――願い事や夢について「叶うのが当たり前」という潜在意識を持つことの重要性は納得できるところです。しかし、潜在意識を自覚的に方向付けすることは可能なのでしょうか?

水紀:難しいとは思います。ただ、潜在意識は変えられないものでは決してなくて、人生の経験、つまり自分の魂が経験したことによって変わっていくものですから、小さな願い事、小さな夢が叶っていく経験をたくさん積むことが大切です。

願いが叶う経験を積み重ねると「願いは叶うもの」という意識が根づいていきます。こうして潜在意識は書き換えられていくんです。

――また「言動と気持ちの矛盾をなくす」はとても大事なことだと思いました。私たちはつい思ってもいないことを言ってしまったり、実際よりも自分を大きくみせようとしがちですが、どうしたらこれはなくなるのでしょうか。

水紀:多くの場合は「いい人だと思われたい」という欲があるから着飾ってしまったり、強がってしまったり、思っていないことを言ってしまったりするんだと思います。じゃあどうして人からよく思われたいのかですが、根本的にあるのは「未来の自分への恐れ」でしょうね。

たとえば周りの人が次々に幸せになると、自分だけ置いてけぼりになった気がして、「自分はこの先どうなるんだろう」と不安になりますし、そうなると「周囲から認められたい」「愛されたい」という気持ちが膨らみます。それが自分を着飾ったり強がったりの元になる。

だけど自分を大きく見せたい気持ちって際限がなくて、どんどん見栄を追加しないといけなくなってしまいますから、まずは今の自分に善悪をつけずに等身大の自分を受け止めること。そのうえで「じゃあ自分はどうしたいのか」と考えることが大事です。

――恋愛がうまくいかないと悩んでいる人の相談に乗ることが多いと聞いています。こうした人は水紀さんから見てどのような問題があるのでしょうか。

水紀:自分の幸せや自分の人生を他者に委ねてしまう傾向がある方が多いです。自分に軸がなく、相手の軸で恋愛をしてしまっているから、相手が思うようにならないと感情が爆発してしまう。よくあるのが「彼がこれをしてくれないから落ち込む」とか「連絡がなかなか来なくて辛い」といったこと。どちらも、主体が自分ではなく彼なんです。

――どうして相手の軸で恋愛をしてしまうのでしょうか。

水紀:自分を信じられないことが大きいと思います。自分を信用できないから、自分が選んだ彼氏も信用できない。相手がいてこその恋愛ですから、相手の方ばかり見てしまうのはわかるのですが、恋愛の悩みって全部自分の弱さから出ているということはわかっていただきたいですね。「魂磨き」は強い自分を作るのにも役立つと思います。

――今おっしゃったようなことを相談に来た方にお話しされるんですか?

水紀:そうですね。相談に来る人はほとんど全員女性なのですが、基本的に「彼が悪い」とは言わないです。相手ではなく自分が変わる方向にもっていくアドバイスしかしないですね。だから、優しい言葉はかけない(笑)。

――厳しいですね。

水紀:本でもそうです。スピリチュアル系の本を読むと「大丈夫だよ」と甘い言葉が並んでいることが多いのですが、私は現実を見てもらう言葉しか書かないようにしています。

――水紀さんご自身はこれまでどのような願いや夢を持って、それを実現させてきましたか?

水紀:私は昔から大きな夢が二つあって、一つは最初にお話しした「美を通して人を笑顔にしたい」というもの。もう一つは家庭環境があまり良くなかったというのがあって「自分は幸せな家庭を築きたい」というのも夢でした。

実は子どもの頃、父と折り合いが悪かったんです。それがあって「美を通して人を笑顔にしたい」という夢のために美容師の資格を取りながら高校卒業の認定ももらえる東京の学校に進学したいと言っても聞き入れてもらえませんでした。

親としては、あの年代の子どもの夢なんてすぐに変わるものだからとりあえず普通科に行ってほしいという気持ちがあったんだと思いますが、説得できなくて結局地元の進学校に行きました。

この経緯があったから、高校を出たら今度こそ東京に出たいと思って一年生の時から説得を続けていたんですけど、それでも「一流になれるのはひと握りだけ。おまえなんかダメだ」と認めてくれなくて、「じゃあどうすればいいのか」と泣きながら訴えたらようやく「門限18時を守って、家事をしっかりやるなら」という条件つきで認めてくれた。

これを高校3年生の5月まで守り続けて、希望進学先を高校に提出する時期になってようやく「好きにしろ」と。たぶん私がこれほど本気だとは思っていなかったんだと思います。

――遊びたい盛りの高校生でその根気強さはすごいと思います。

水紀:でも、それで高校卒業と同時に美容師の資格を取れる短大に入ったんですけど、一ヶ月くらい経って「何か違うな」と(笑)

当時、私自身が肌荒れとか体調不良に悩んでいたことがあって、髪型だとかメイクといった「外見の美」が表面的なことのように思えたんです。もっと体の内側のことを学んで提供したいと思って、一学期で学校を退学してしまいました。

それで大学に入り直すことにしたんですけど、受からなかったら東京に出てきた意味がなくなってしまうから勉強は必死でした。それに、親は学校を辞めることは認めてくれたんですけど、勝手をするんだからということで生活費は自分で稼がないといけませんでした。だから勉強しながら「ランサーズ」とかでライターの仕事をもらってどうにか生計を立てていました。必死でしたね。

――たくましいですね!

水紀:この時の経験でメンタルが鍛えられたっていうのはあります。無事に受験は合格できましたし、1年生の7月に起業もできました。ようやく夢がかなったという感じです。

――今回の本を特に読んでほしいのはどんな人ですか?

水紀:夢や目標を持つすべての人です。人はどうしても楽をしたくて現実を受け入れるのを避けがちなのですが、現状を受け入れて自分を高める努力しないと夢は叶わないし、それが結局は夢を叶えるための一番効率的な方法だということを伝えたいです。今回の本はその取り組みをサポートする内容になっていると思います。

――2018年も終盤です。2019年をいい年にするためにアドバイスをいただけますと幸いです。

水紀:これからの時代で大切になってくるのは「自立」だと思っています。「自立」っていうのは自分の幸せを他人に委ねないことです。それだけではなく、お金にも恋愛にも自分の幸せを委ねない。

お金がないと幸せになれないわけじゃないですし、彼氏がいないと幸せじゃないわけでもありません。そういう固定観念を持ってしまうと気持ちに余裕がなくなって、自分から他者に何かしてあげることができなくなってしまいます。そうなると、余計に欲しいものが手に入らなくなってしまう。

外側のことに自分の幸せを振り回されないメンタルを持つために、「自立」をキーワードに自分を高めていただきたいと思います。「魂磨き」はその役に立ってくれるはずです。

(新刊JP編集部)

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