「冷えは万病のもと」という言葉があるが、冷えによる体温の低下によって血流が悪くなり、内臓の働きが低下し、免疫力が落ちて様々な体の不調に見舞われやすくなる、ということはよく知られている。
だからこそ、体を冷えから守るために手足の末端を温めたり、入浴を工夫したり、食事を見直してみたりといったことを実践している人は多いはずだ。もちろんすでに不調を抱えており、その改善のためにやっている人もいるだろう。
こうした取り組みは無駄ではない。しかし、冷えの予防や冷えからくる体の不調の本質的な解決法ではないとしているのが『ぷるトレ』(飛鳥新社刊)の著者、高林孝光氏だ。
■人間には熱を生み出す機能が備わっている
寒さを感じた時、私たちはブルブルと体を震わせる。これは、体が寒さに対抗して体内で熱を生み出そうとする反応である。
高林氏によると、人間の体には「産熱機能」があり、体の内部で熱を作ることできるという。上述のふるえはその一例だ。しかし、この「産熱機能」が衰えてしまうと、季節問わず冷えやすく、体温が上がらないということが出てくる。
体内で熱を生み出す役割を主に担っているのは筋肉である。つまり、もしなかなか解消しない冷えに悩んでいるのなら、原因は筋肉量の低下や筋肉が使われずに固まった状態になっていることが原因として考えられる。
■冷えにくい体を作るために必要なのは「筋肉」
ならば、冷えにくい体を作るためには筋肉を活発に動かすことが必要になる。
高林氏は本書の中で体の「ふるえ」を利用した、簡単に体を温められる方法を紹介している。
その一つが「忍者ぷるぷる体操」というもの。
忍者が呪文を唱えるときのように、胸の前で両手を合わせ、人差し指を立てる。そのまま両手を目いっぱいの力で押し付け合い、胸や腕の筋肉がぷるぷると震え始めたら終了となる。
筋肉がふるえるということは、その筋肉が使われているということ。やってみるとわかるが、終わった後は体がぽかぽかと温まっていることが感じられるはずだ。仕事中にトイレに行った際や、朝晩のちょっとした隙間時間にこのように筋肉を震わせる習慣をつけることで、体の発熱力を高めていけるという。
◇
冷えた体を温めるのではなく、冷えにくい体を作る。
これが「冷え」への根本的な対処だろう。
本書では、体の表面だけでなく、深部にある筋肉も使うことができるという「ぷるぷる体操」のレパートリーが多く紹介されている。試してみると、これまでの冷え対策とは違った「体内からのあたたかさ」を感じることができるかもしれない。
(新刊JP編集部)
・子どもの運動能力は3歳から12歳までの「ゴールデンエイジ」で決まる
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