デスクワーカーを始めとして、一日の大半をPCやスマホ画面を眺めることに費やす毎日。腰痛、肩こり、首のこり等、慢性的な身体の不調に悩まされている人は少なくないだろう。だが、そのうちに不調であることに慣れてしまい、そして忙しさも重なり、ついつい身体のメンテナンスを後回しにしてしまう、ということはないだろうか。
■筋肉の70パーセントは下半身に集まっている
『「かかと」整体で絶不調がスッキリ消える! ―中国5000年「訃幻流龍法」の凄技』(さくら舎/刊)は「体のゆがみを正し、血液の流れを良くすれば健康になれる」という考えのもと、器具もサプリメントも必要としないシンプルな整体術を説く。
血流が身体に与える影響については誰もが認識しているはず。問題は「どうすれば血液の流れを良くできるか」だ。
この本の著者で、中国発祥の「訃幻流龍法(ふげんりゅうりゅうほう)」という古武術をベースに整体をおこなっている米澤浩さんがまず訴えかけるのは、運動することの大切さ。筋肉が動くことで血流はより強く流れはじめるからだ。
では、より多くの筋肉を動かすためのポイントは何なのか。見逃せないのは米澤さんによる以下の指摘。
・全筋肉のうち70パーセントが腰から下に集まっている
・とくに足の筋肉を使うことが体の好不調に大きな影響を与える
つまり、筋肉を効率的に動かしたいなら、重視すべきは下半身というわけだ。
■体調を大きく左右する「かかと」の状態
ただ、やみくもに下半身を動かし始めればいいという話ではない。「ウォーキング=体にいいこと」と思っている人が多いかもしれないが、間違った歩き方をすれば、かえって体に不調をきたす危険性もあるので要注意だ。
本書では、運動する前に、まずは身体全体のゆがみをなおすことをすすめている。
特に気を配るべきは「かかと」だという。かかとは最も体重がかかる部分であるため、骨がズレやすい。かかとの骨がズレると足首の骨もズレ、さらにヒザ、股関節と連鎖して、最終的には体全体のゆがみを生んでしまうことになる。この状態で運動しても血流はスムーズに全身に流れないばかりか、体を痛めることにもつながる。
身体のバランスを整える「かかと」のケアのポイントは、周囲の靭帯や筋肉をゆるめること。本書では、「かかとのセルフケア術」として、自宅で簡単にかかと周辺の筋肉をゆるめ、ズレを直すことができるエクササイズがイラスト入りで紹介されている。
「かかと」のケアをすることで、身体のバランスが整い、しっかり運動をすることができる。運動をすることで血流がよくなり、身体にいい影響が出る。すべてのはじまりは「かかと」と心得てケアに励んでみると、思わぬ恩恵が得られるかもしれない。
(新刊JP編集部)
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