「お客様の目線に立て」「目標をもっと高くしろ」「締め切りを守れ」「よいものを、より安く」など、日々、上司に言われ、あるいは言われなくても自分がそれを気にしすぎたり…。
嫌々入った会社はもちろん、本当なら好きなはずだった仕事でさえも、日々のプレッシャーによって充実感を得られなくなっていませんか?
努力して今の自分にないものを手に入れるのはよいことですが、いつもそんなこともできませんし、長続きもしません。
そこでお薦めなのが、「のび太メソッド」。「えっ、あのドラえもんののび太のやり方…!?」と思った方、正解です。
「のび太なんて、勉強も運動もできないし、改善に向けて何もしていないじゃないか」と思う方も多いでしょう。しかし、のび太の行動をつぶさに観察していくと、人生の節目節目では成功を勝ち取っているのです。例えば、劇場版では大活躍を見せ、しずかちゃんとも結婚しています。
のび太をよく見ると、彼が独自の考え方にしたがって行動をしてきたことがわかります。決して、自分に努力を強いることはなく、「無理せず自分らしく」生きることで、成功する。そんなのび太がしてきたことをまとめたのが、「のび太メソッド」なのです。
「のび太メソッド」を提唱したのは、富山大学名誉教授の横山泰行氏だ。横山氏は、『ドラえもん』を徹底研究しており、15年以上にわたり全作品を100回以上読んできた人物。ひみつ道具、セリフなどをExcelに打ち込んで、データ分析もしてきました。
ここで幾つか、「のび太メソッド」を紹介しましょう。
■「失敗すること」までも楽しむ
失敗なんて、どれだけ入念に準備しても、起きる時は起きるもの。予防策も大事ですが、それよりも失敗をした時の感情のコントロール術を身に付ける方が、現実生活には役立ちます。45年後の中年ののび太が、現在の小学生ののび太の体を借りたことがあるのですが、野球に飛び入り参加するも三振やエラーばかり。ただし、ジャイアンやスネ夫に怒られても、「いつまでもその元気を失わず頑張れ」と伝え、彼らに握手をします。また、宿題をしないことでカンカンのママに向かって「もっとしかって!!」と言います。
こんなことができるのも、のび太に「失敗までも楽しめる長所」があるからなのです。
■かっこいい自分を想像する
射撃が得意だと自負するのび太は、アメリカ西部の町で、無法者たちを1人でこらしめました。これは、のび太がかっこいい自分を想像するという夢を思い続けたからこそ実現しました。実際に得意かどうかは別にしても、少し自信がある特技を持っていれば、理想の自分を想像し続けることで、案外夢が叶ってしまうのです。精神的にも若さが保てますから、毎日が楽しくもなります。
■完璧をいきなり目指さない
現実と理想との間には、大きなギャップが存在します。これを少しずつでも狭めることが、無理をしない生きかたであり、自分の成長を楽しみ続けることにもなります。これはあくまで夢の中での出来事ですが、珍しく遅刻せず宿題も全部こなしたのび太は、先生やクラスメイトに疑われっぱなし。ここで得た教訓が、「あまり完全にやると、また疑われる」であり「完璧をいきなり目指さない」なのです。
「のび太メソッド」は、横山泰行氏の新刊書籍『ポケット版「のび太」という生きかた』(アスコム刊)で詳しく紹介されています。この書籍には他にも、「夢は叶うと信じ切る」「直感で判断。とにかく動き出す」など、ユニークな方法を多数掲載。
「しんどくなった」「もっとラクしたい」と思う方は、のび太をお手本に、無理をせず自分らしく生きる生き方を始めてみてはいかがでしょうか。
(新刊JP編集部)
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