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本で明かされているUSJ「ハロウィーン・ホラー・ナイト」誕生秘話

 2000体のゾンビが踊る――10月31日のハロウィーン当日、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)では一夜限りの『スペシャル・ゾンビ・モブ』が開催される。

 このイベントは、毎年大好評の『ハロウィーン・ホラー・ナイト』のストリート・ゾンビが、この日限りの特別な振り付けでゲスト2000人が、名曲「スリラー」に合わせてダンスをするというもの。

 圧巻の光景は容易に想像できるが、どうしてUSJはこうした魅力的な企画を次々と打ち出せるのだろうか。特に今年は、映画『ハリー・ポッター』シリーズの世界を忠実に再現した「The Wizarding World of Harry Potter」のオープンがあり、今年8月の入場者数は、これまでの単月の過去最多記録を更新したという。

 その答えが書かれているのが、USJのCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)の森岡毅さんが執筆した『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』(KADOKAWA/刊)だ。

 本書では、森岡さんによるアイデア発想の4つの技法が紹介されており、『ハロウィーン・ホラー・ナイト』もそのアイデア発想法によって生まれた企画だ。

 もともとUSJのハロウィーン・シーズンは、パレードを主な目玉として集客していたが、その成果はあまりよいものではなかった。そこで森岡さんはハロウィーン・イベントの強化に着手。イベント集客を7万人から14万人に倍増させることを目標に、「新しい価値」を作り出そうとした。
 生かされたのは、かつて米国シンシナティに住んでいた森岡さんの経験だった。そして、ハロウィーンというお祭りの本来の目的をもとに企画されたのが、『ハロウィーン・ホラー・ナイト』なのだ。

 さらに、『ハロウィーン・ホラー・ナイト』というアイデアをいかに具体的に形にし、成功に向かわせたのか、その方法も本書で明かされており、ヒットに結び付けた裏側を知ることができる。

 今年2月の発売以降、注目され続けている『USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?』はオーディオブック化もされ、勢いを増している。USJ好きならば、一読するだけで新たな発見があるはずだ。
(新刊JP編集部)

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