内田康夫氏による“浅見光彦シリーズ”の最新刊『遺譜 浅見光彦最後の事件』(KADOKAWA 角川書店/刊)が発売された。本作で34歳となった浅見光彦の大きな節目となる物語となるのは間違いない。
早くして亡くなった父は大蔵官僚。父親がわりの兄・陽一郎は刑事局長。官僚一家に生まれ育った光彦は、持ち前の正義感で日本中を飛び回ってはさまざまな事件を解決してきた。その数は114事件にもなる。そして、115番目の事件となるのが本作だ。
光彦34歳の誕生日を間近に控えたある日、光彦のもとに本人のあずかり知らぬところで決められていた34歳の誕生パーティーの案内状が届く。そして、発起人の1人、本沢千恵子はドイツ人ヴァイオリニストのアリシア・ライヘンバッハを伴い浅見家を訪れる。丹波篠山で行われる音楽イベント「シューベルティアーデ」に2人が出演する際のボディガードを頼みたいということだったのだ。
アリシアは祖母から、丹波篠山で「インヴェ」という男に託された楽譜を預かってくるように言われていた。乗り気ではなかった光彦だが、兄・陽一郎からの特命もあり、現地に赴くことになるのだが…。アリシアの祖母が託した遺譜はどこにあるのか。軽井沢、丹波篠山、そしてヨーロッパと舞台を移しながら、光彦は謎を解いていく。
また、浅見光彦の誕生日を祝うパーティーのシーンでは、過去の事件のヒロインたちが顔を出す。シリーズのファンには馴染みの人物たちだ。
この浅見光彦シリーズの「お約束」は、いつまでも歳をとらないことと結婚しないことだった。それが本作では、浅見光彦34歳の誕生日会が開かれるところからスタートする。つまり、タブーが破られているのだ。
本作の副題は「浅見光彦最後の事件」。このタイトルの意味するところとは一体何なのか。浅見シリーズが1つの区切りとなる作品となるのだろうか?
それはぜひページを開いて確認してみてほしい。
(新刊JP編集部)
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