不景気、就職難、少子高齢化…様々な問題を抱える現代社会。こうした困難な時代をどう生き抜くか。東北の未来を担う若者たちがさまざまな業界で活躍する講師から“未来を創るチカラ”を学ぶNHK Eテレの人気番組「東北発☆未来塾」が、『「考える」力をつくる30のルール』(長野真一/著、アスコム/刊)として書籍化されました。
ここでは、本書から未来を生きるヒントをいくつか紹介します。
■Do Needsの背景にあるBe Needsを見つけろ!(星野リゾート社長・星野佳路さん)
Do Needs=「これが欲しい」「これがしたい」という表面的なニーズの奥には、Be Needs=「こうなりたい」という本質的なニーズが潜んでいると星野リゾート社長の星野佳路さんは言います。
それぞれのニーズの発見は、観光だけでなくすべての分野でヒット商品を生むための鍵になります。人のニーズは1つではありません。表面的なニーズの奥にあるより本質的なニーズに迫ることが、ヒットへの条件といえるのです。
■人の意見をまずは肯定しよう!(コミュニティデザイナー・山崎亮さん)
世の中を変えるアイデアを生むための議論は、「人の意見をまずは肯定し、膨らませてみること」が大切だと山崎亮さんは言います。また、よいアイデアが生まれる4つのルールがあります。
1、人の意見を否定しない。
2、思ったことをどんどん言う。
3、質より量を重視する。
4、アイデアを結びつけて便乗する。
過去の経験や固定観念があるとどうしてもマイナスな点を探しがちですが、新しいアイデアを生むためにはまずは肯定することが大切です。
■伸ばすのではなく、「伸びるチカラ」を育てる(教育評論家・尾木直樹さん)
東日本大震災の時、釜石小学校の子どもたちは、地震から三十数分後に津波が押し寄せてくるところに、親も先生もおらず子ども達だけでいました。しかし、自分たちで考え避難し、184人全員が助かることができました。
子ども達が行動できたのは、 “自ら考え行動し、力強く生きることの大切さ” という日頃からの教えのおかげでした。自分で考えて行動するためには、自己肯定感を持つことが大切です。教育評論家の“尾木ママ”こと尾木直樹さんは「自己肯定感があれば、他者にも優しくなれる」と言います。自己肯定の感覚を持てば、自分で決めて行動ができ、成功しても失敗しても次へ進むことができれば、人は成長していくのです。
講師たちの言葉の中にあるこうした「ゴールデンルール」は被災地の若者だけではなく、どんな場面でも役に立つ「生きる知恵」が満載です。
(新刊JP編集部)
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