誰かと話している時に自分の発言が「スルー」されることほど悲しいことはありません。
LINEの「既読スルー」もそうですし、会議で自分のプレゼンが軽く流されてしまうのもそう。せっかく意見や考えを伝えたのに、それがまるで価値のないもののように扱われては、それを発言した自分も価値がない人間のように思えてしまいますよね。
しかし、「スルー」されるのは、あなたの意見に価値がないわけでも、あなたが劣っているわけでもありません。これは単純に「伝え方」の問題です。
では、どうすれば相手にスルーされない発言ができるのでしょうか?
『スルーされない技術』(石田章洋/著、かんき出版/刊)からその方法をいくつか紹介します。
■“要点”から始める
スルーされやすい人の特徴の一つに「発言にメリハリがなく、だらだら話す」というものがあります。これでは相手に話を聞く気があったとしても、どの部分を注意して聞けばいいかわからず、言いたいことが伝わりません。聞き手側は相手の言いたいことがわからないから、結果としてスルーしてしまうのです。
しかし、話の最初に要点を持ってくれば、こんなことは起こりません。
あなたが一番言いたいことや結論をまず伝えること、つまり話に“つかみ”を作ることで、スルーされることは確実に減るはず。これはメールやチャットなどでも同じことが言えます。
■相手の理解度に合わせて話す
どんな人でも多少の見栄があるのは仕方のないところですが、自分を少しでも賢く見せようとする人ほど、発言がスルーされやすくなってしまいます。
こういう人は、「相手にいかに伝えるか」よりも「自分が相手からどう思われるか」を考えて言葉を選びがちです。そうなると、わざわざ必要もないのにカタカナ言葉を使ってしまったり、難しい専門用語を使ってしまったりして、結果的に相手に言いたいことが伝わらず、スルーされてしまいます。
話す時は「相手の目線」に立つこと。これがスルーされないための秘訣です。
■「サイレント」から始める
伝えたい気持ちが空回りして、ハイテンションで話す割に相手にはまったく伝わらない人もいます。こういう人もやはりスルーされてしまいやすくなります。
自分がこのタイプだと思ったら、話し始める前に一度口を閉じて、「無音の状態」を作ってみましょう。この「間」によって、聞き手はあなたに注目せざるをえなくなります。そして充分に注意を引きつけられたら、そこではじめて話し始めればいいのです。
この方法で話をしてスルーされることはまず考えられません。「間」を長めに取ったり、短くしたり、工夫しながら使ってみましょう。
本書には、放送作家として数々の人気番組を手掛けてきた著者だからこそわかる、相手の心を掴み、自分の話を聞かせるためのテクニックがまだまだ取り上げられています。
相手の注意をしっかり引きつけて、きちんと言いたいことが伝えられれば、そうそうスルーされることはないはず。
会話やメールで嫌な思いをしないために、こういったスキルは身につけておくべきかもしれませんね。
(新刊JP編集部)
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