突然ですが、離れて住んでいるご両親の家はちゃんと片づいていますか?
モノが多くて散らかっているのは分かっているけれど、遠いから片づけに行くことも難しい。表面的には整理されているけれど大事なものがどこに仕舞われているのか分からない…。このように、意外とできていないのが「実家の片づけ」。
主婦向け生活情報誌『ESSE』(扶桑社/刊)2014年8月号では、「実家の片づけ」にスポットをあて、読者200人を対象にその実態をリサーチしているのですが、その結果「実家が散らかっている」と答えた人は169人、なんと約85%にのぼりました。
■悩ましい「親の思い出の品」
「実家の荷物で多いものは?」というアンケートに対しては、「衣類(115人)」「食器(98人)」「食品(72人)」「布団などの寝具類(70人)」といった日用品・消耗品に次いで、上位にランクインしたのが「思い出の品(69人)」です。
同居していた父親が亡くなり、片づけを開始したという渋谷さん(仮名)。父親の荷物ではなく、まずは片づけられていなかった祖父母の荷物から手を入れました。未開封の食器や置時計など、売れそうなものは売りに出したのですが、困ったのは「使い道がなく、かといって売れそうもない代物」。例えば、縁起がよさそうな水晶の龍の置物や、北海道の民芸品、そして魂が入っていそうな人形などです。親が大事にしていたものや思い出の品は、心情的にはなかなか捨てられません。
また、寄せられた読者の声の中でひと際多かったのは「荷物が多い!」というもの。
「ひと部屋を埋め尽くすほどの布団やタオル、シーツなどの寝具類。旅館でも開けそう」「出るわ出るわ2トントラックいっぱいのゴミといたるところに置かれた小銭。片づけ終わって数えてみたらその額○十万円!!」「「家じゅうのあちこちから出てきた大量の薬の袋を、全部並べたら六畳間がほとんど埋まってしまいました」など、エピソードには事欠きません。
では、こうした問題に直面しないように、親が健在のうちにすべきことはなんでしょうか。
■始める前に知っておきたい「片づけ7つの心得」
この特集では、なにから手をつけるべきか、親をどう説得すべきか、親の気持ちを尊重しつつ、片づけに成功するための「7つの心得」を、幸せ住空間セラピストの古堅純子さんが紹介しています。
1、買うなと言うと買う、捨てろと言うと捨てないのが親と理解する。
2、コミュニケーションはこまめにとっておく
3、理想の暮らしを想像させる
4、判断に時間がかかることを理解する
5、それぞれの親の意見を尊重する
6、こだわりのなさそうなものから始める
7、大きなものから処分する
子どもの立場から見て「なんでこんなものを…」というものを大事にするのが親ですし、子どもの言うことを素直に受け入れないのも親という存在。だからこそ、親の気持ちを優先し、片づけを進めることが大事です。
この特集では、具体的な片づけエピソードとともに、「心を動かす会話術」など実践的な解決法も教えてくれます。
いつか必ずやってくる“実家を片づける日”。放置したままでいると、そのときに一番困るのはあなた自身かもしれません。まだ、何も手をつけていないという人はぜひ参考にしてみてください。
(新刊JP編集部)
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