冒頭から私事で恐縮だが、女性にモテなくなった。
「モテなくなった」というと以前はモテていたようなので「さらにモテなくなった」といった方がいい。
たとえば女性とサシで飲むといったことが、以前はたまにはあったものだが、ここ数年はほとんどない。「一夜の関係」はいわずもがな。決して出会いが少ないというわけではないにも関わらずだ。
筆者個人としては「モテない」より「モテる」方がいい。その価値観に基づいて行動しているつもりである。にも関わらずモテないのだから、おそらく筆者の女性との接し方には、何か問題があるのだろう。
では、その問題とは何か?
『モテる技術』(デイビッド・コープランド、ロン・ルイス/著、大沢章子/訳、SBクリエイティブ/刊)に思い当たるフシのある箇所がいくつかあったので、いくつか紹介する。
■「優しくて、おもしろい男はモテる」は迷信
「おもしろい」はともかくとして、「女性には優しく」というのは、最低限身につけておきたいマナーとして認識している人は、筆者も含めて多いはずだ。
しかし、マナーはしょせんマナーであり、「優しければモテる」というのは勘違い。本書によると、優しくておもしろいことと、男として魅力があるということはまったく別のことなのだそうだ。
女性の心を掴みたかったら、優しさに加えて何かが必要なのだ。何かはわからないが……。
■「ありのままの自分でいる男」は魅力的、というわけではない
変に自分を飾って、実物以上に見せようとする見栄っ張りの男を、女性はすぐに見抜く。だからこそ、ありのままの自分でいたほうがいい。その方が女性からは魅力的に映るものだし、だいいちこちらも気が楽だ。
結論から言えば、これも勘違いだ。ありのままの自分がいいといっても、ただ素を出せばいいというわけではなく、時と場合に応じて、その場に最もふさわしい自分の一面を見せられる男がモテるという。
確かにどこへ行っても自宅にいるかのごとくくつろぎ切った「ありのまま」の態度を取る男性の人格は、女性からみたら一面的で、あまり魅力を感じないに違いない。
■女性から「悩み相談」をされたらチャンス
女性に悩みを相談されたらチャンス!というのは、男の脳にほとんど遺伝子レベルで刷り込まれているモテ理論なわけで、筆者もいい方法だと思っていたが、実はこれは最悪の方法なのだとか。
仮に女性の悩み事を解決したとしても、その女性は、その後相談相手と会うと自分の悩みを思い出してしまうようになる。そんな相手と恋愛関係になろうとは思わないというわけだ。期待するのは男ばかり、ということである。
「結局モテるのはイケメンだけだろ」という声が聞こえてきそうだが、本書を読むとそんなこともないようだ。ただ、良かれと思ってやっていることが、結果的に「異性としての男」としての自分の評価を下げてしまっているケースは多々あり、それだけは避けたいなと思う所存である。
(新刊JP編集・X)
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